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どれがおすすめ?コーヒー豆とその種類

何年も前のことですが、自宅の近くに生のコーヒー豆をその場で焙煎して売ってくれる、そんなコーヒー専門店があったんです。当時の私にはとっても珍しくて、度々そこへ足を運んでいました。

小さなお店には、まだ焙煎前の白いコーヒー豆が何種類か並んでいて、注文をすると焙煎をしてくれるんです。

その間、カウンターでコーヒーを飲みながらまつんですが、焙煎の香りとコーヒーの香りが混じって、なんとも言えない良い香りがするんです。まったりとした時間が流れていたような気がします。

とても美味しいコーヒー屋さんの前を通ると、つい、入りたくなってしまう。コーヒーの香りには、なんとなく惹きつけられる、リラックス効果のようなものがあるような気がします。

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おさらい!コーヒー豆の品種

アラビカ種

ブラジル、コロンビア、モカ、ガテマラ、マンデリン等々。コーヒー専門店に並んでいるコーヒー豆は、ほとんどが「アラビカ種」です。

エチオピア原産の「アラビカ種」は、世界各地に広がっていくうちに、その地域の土壌や気候によって味わいを変えていったというわけです。

現在、世界で栽培されているコーヒーの約七割が「アラビカ種」」です。

アラビカ種は、標高の高い高地で栽培されるため、収穫には労力を要します。収穫できるまでにも5~6年かかり、30年ほどで経済的な収穫が出来なくなるそうです。害虫や病気にも弱く、デリケートで扱いにくい品種です。

しかし、それでも栽培されるのは、ほかの品種にはない、豊かな風味と酸味をもっているからです。そして、焙煎によって、酸味が和らぎ、「香り」「苦味」「甘味」が引き出されるのです。

デリケートで手がかかる・・・・それなのに、世界の大半で栽培され、愛されている理由なのでしょう。

ちなみに、カフェインの刺激は意外に少なく、「ロブスタ種」の約半分(1,1%)だそうです。そんなところも人気の一つかもしれません。

ロブスタ種(カネフォラ種)

ロブスタ種は、植物学的にはカネフォラ種といいます。ですが、コーヒー業界、そして、一般的には、ロブスタ種と呼ばれています。
「ロブスタ」には、強い、という意味があるからです。

ロブスタ種は、アラビカ種よりも成長が早く、病害虫にも強いので、カネフォラ種を「ロブスタ種」と呼ぶようです。とても栽培しやすい豆です。

この豆は、コーヒー豆全体の2~3割を占めています。デリケートな豆のアラビカ種がダメージを受けた時に、注目を浴びました。

しかし、味、香り共に、アラビカ種よりも大きく劣ります。焙煎の度合いによって美味しさを引き出し、味わうことのできる豆です。
一般的には、インスタントコーヒーや缶コーヒーに使用されることが多いようです。

何となく違いが分かるような気がしますね。

リベリカ種

そして、三種類目にあたるのが、「リベリカ種」です。
リベリカ種は、西アフリカのリベリカで見つかったもので、ほとんど流通されていません。コーヒー豆全体の一割にも満たないようです。

平地での栽培に適しています。病害虫にもつよく雨の少なさにも強いのですが、作業に手間がかかるため、収穫まで長い年月が必要です。このため、あまり人気がないようです。香りもアラビカ種には劣り、苦味も強いといわれています。

コーヒー豆全体の1%程の生産量しかありません。
おそらく、日本で見かけて、「飲んだことがある」という人はいないのではないでしょうか。

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銘柄によるコーヒー豆の違いと味の特徴


一般的に私たちが飲んで知るコーヒーは、ほとんどアラビカ種だということがわかりましたね。
デリケートな品種のアラビカ種ですが、やはり、味と香りの良さで支持されているのですね。そのアラビカ種の中には、数多くの種類のコーヒー豆があります。全部を紹介することはできませんので、馴染みのある種類のコーヒー豆の種類と、その特徴を紹介します。

ブルーマウンテン

世界最高峰のコーヒー豆といわれています。上品な香りと味わい深さ、コクもあり、キレ、そして甘味まで、全てにおいて最高のコーヒー豆です。その中でも香りにおいては、他の追随を許さないほどの良さを誇っています。

他の豆との違いには、輸出方法にもあります。樽詰めをして輸出するのは、この豆だけです。それだけ、品質を落とさないように最善を尽くしているのです。さすが、最高峰の豆ですね。

とても繊細な豆なので、ミディアムロースからハイローストで焙煎するのが良いといわれています。
ブレンドをせずに、ストレートで飲むのがおすすめです。

モカ

とても馴染みのある豆ですよね。エチオピア産のモカは、コクや甘味は控えめですが、フルーティーな香りは他の豆とは比べ物にならなほどです。

香りを楽しむなら、ミディアムからハイローストがいいでしょう。
ストレートでも、ブレンドしても楽しめる豆です。

キリマンジャロ

キリマンジャロは、タンザニア産の豆です。皆さんにもお馴染みの、アフリカの最高級の豆です。その中でも厳選された最上級の豆がKIBOとです。高級な豆ならではの上品な香りとキレがあります。

ミディアムからハイローストで焙煎してストレートで味わってみて下さい。

コナ

ハワイ産の豆コナです。柔らかい酸味、そして、なんといっても独特の甘い香りでしょう。初めてに飲んだ人は「これは、こーヒー?」と驚くと思います。それが、いつの間にか病みつきになっていく、そんなコーヒーです。

この豆は、焙煎することにより、とても滑らかな口当たりを作り出します。最も高級なピーベリーという豆は、200gで3000円以上もするそうです。

ストレート、ブレンド、どちらでも美味しくいただけます。

ブラジル

ブラジルで生産刺されている豆です。コーヒー豆の生産量が一番多いのがブラジルです。
ブラジル産の豆は、「ブラジル」と呼びますが、その中でも、ブラジルで一番出荷の多いサントス港から輸出される豆を「サントス(サントスブラジル)」と呼びます。酸味、コク、苦味も柔らかく、味に癖がありません。

生産量も多く、安く手に入る豆の一つです。
ちなみに、日本のコーヒー豆の輸入先の一位もブラジルです。

コロンビア

南米コロンビアで生産されている豆です。こちらもよく目にする豆の一つだと思います。
コロンビアは、ブラジルに次ぐ世界第二位の生産国です。

さわやかな酸味と、まろやかなコク、苦味といい、とてもバランスのいい豆です。甘い香りが楽しめます。
コーヒーを飲みなれていない人は、「コロンビア」から初めて見るのはいかがでしょう。

マイルドなコーヒーの代表格で、ブレンドのベースとしてもよく使われています。

マンデリン

インドネシアでで生産されている豆です。
マンデリンは、インドネシアのスマトラ島で生産されている銘柄で、とてもエキゾチックな味が人気です。
しかし、生産量は少ないので、なかなか手に入らない、というところもあって、愛好家を魅了しています。

苦味は柔らかく、コクはしっかりあります。酸味が少なくすっきりとした、バランスのいい豆です。上品な風味ではありますが、とても個性的な味のようです。

グァテマラ

中米のグァテマラで生産されている豆です。

フルーツのような甘い香りが特徴で、酸味、コク、苦味のバランスがいい豆です。ハイローストにるすと、芳醇な香りとコクが強くなります。

ブレンドに用使用される豆です。

次ページ:価格帯によるコーヒー豆の違い

価格帯によるコーヒー豆の違い

幾つかの種類の、コーヒー豆特徴について紹介してきましたが、その価格はどう決まるのでしょうか?
「実は、豆による価格差はほとんどない」という話もあります。

しかし、同じアラビカ種でも、安価で取引されるものもあれば、超高級品もある。
それでは、いったい、その価格によってどのような違いが出てくるのでしょうか。
興味がありますよね。

低価格帯

ロブスタ種は、アラビカ種に比べて低価格になります。やはり、香りや味がアラビカ種に比べて劣るからでしょう。缶コーヒーに使われるロボスタ種の豆などは、アラビカ種の10分の1ほどの値段で取引されているようです。かなり違いますね。

では、アラビカ種の中ではどうでしょう。
生産量の多い豆ほど、安い価格になってしまいます。だからと言って、決して「まずい」というわけではないようです。

中価格帯

この価格帯の豆が、一番平均値なのではないでしょうか。
一般的なコーヒー専門店のおすすめ商品くらいの豆になると思います。

高価格帯

最高峰といわれるような豆のような、高品質なブランド豆は、もちろん、高価格になると思います。

しかし、それだけではなく味に癖があったりするような豆でも、生産量の少ない豆は高価格になるのです。希少性があるということですね。

コーヒーの生豆の相場は、需要と供給のバランスだけではなく、投機などによって大きく変動します。
また、豆の格付け基準も国によって違ってくるのです。

グアテマラでは、生産地の標高の高さで格付けがされるそうです。
標高が高いところほど寒いので、寒さに耐えるために糖度が上がることが多いことからです。コーヒーチェリーの糖度が上がることが、上質な酸味を生む、ということで、ハイグレードになるのだそうです。

エチオピアやペルーでは、マイナス採点法でグレードを決めているそうです。
雑物が入っていたり、、豆がかけている、など点数をマイナスしていく方式です。

コロンビアやタンザニアでは、豆の大きさによってランク付けしています。

タンザニアでは、大粒をA、ABランクとしています。

コロンビアでは、大粒がスプレモ、一回り小さい豆がエクセルソという等級になります。

ブラジルやジャマイカ、インドネシアなど、多くの国で使用されている格付け方法が、豆の大きさとマイナス採点によるものです。

ただし、ブラジルは、ちょっと変わっていて、最上級が”No2″以降”No3″”No4″・・・・・と数字が増えていきます。数字が増えるほど価格が低いということです。

これまで、コーヒーの格付けの仕方、価格と味の違いがあるのか、を紹介してきましたが、コーヒーの価格は、流通過程もなかなか複雑なようです。

しかも、お店での回転も値段の高い方が鈍いので、鮮度が落ちる。回転の速い安い豆の方が新鮮なので美味しい、ということにもなったりするのが現実です。グレードと価格が味とはなかなか比例せず、難しいところです。

一つ言えることは、できるだけ、注文してから焙煎してくれるお店で買うのが良いということです。

次ページ:コーヒーのおいしさを左右するものは?

コーヒーのおいしさを左右するものは?


価格と味は、必ずしも比例しない。と、いつことはお話しましたね。
“必ずしも”ですから、本当に最上級の生豆を焙煎して、挽いて、飲む。というのは当然美味しいのです。
では、一般的に私たちが飲んでいるような、コーヒーの美味しさは、何によって左右されるのでしょうか。

焙煎

コーヒー豆は、生豆で輸入されます。生豆は、青白い色をしています。その生豆を煎ることを焙煎といいます。実は、収穫したばかりの生豆には、香りや味はほとんどないのです。焙煎することにより、酸味や甘味、苦味がでるようになります。

豆の持つ特徴がここで出てくるんですね。焙煎に失敗すると、とてもひどいコーヒーになってしまいます。
それだけ、焙煎は重要なんですね。

一般な焙煎の8段階を紹介します。

1、ライトロースト:1ハゼ(ぱちぱちという音)が始まる前くらい。最も浅い煎りなので、コク、香り不足

2、シナモンロースト:1ハぜの真ん中くらい

3、ミディアムロースト:1ハゼが終わったくらいの音。浅煎り酸味は強く苦味はほとんどない。アメリカンコーヒー向き。

焙煎する最初の段階の時に、充分に水分を飛ばさないと、渋みがたち、飲みにくくなる。(アメリカンロールとも呼ばれる)

4、ハイロースト:1ハゼと2ハゼの中間くらい。中浅煎り、酸味はまだしっかり残っていて、やわらかい苦味や、甘味も出てくる。

5、シティーロースト:2ハゼが始まったくらいの音。中煎り、日本や北欧で好まれる焙煎度。
酸味と苦味んバランスが良く、多くのコーヒー豆に適用できる。ちなみに、シティーローストのシティーは、ニューヨークシティーからきているそうです。

6、フルシティーロースト:2ハゼのピーク当たりの音。中煎り、イタリア、中南米タイプ。
酸味が少なくなり、苦味の方がよく感じられ、香ばしい香りが出てくる。豆の表面に油が出ててくる。

7、フレンチロースト:2ハゼの終わりくらいの音。深煎り、フランス式、イタリア中南米にも好まれる。
酸味はほとんどなく、苦味が際立ってくる。豆の色は黒に近く(こげ茶)、表面に油が出てくる。

8、イタリアンロースト:2ハゼが完全に終わっている。イタリア式焙煎段階の中でも、最も黒くなる。
美が身が強く、香ばしい香りが出てくる。アイスコーヒーなどに向いている。コービー豆の油で、てかてか光っている。酸味はなく濃厚な苦みが際立つ。

焙煎時間、豆の色の変化、味、共に、1~8に向けてだんだん強くなっていきます。

豆の鮮度

新鮮なコーヒー豆を買うには、やはりその場で焙煎してくるお店で買うのが間違いないでしょう。

では、買ってきたコーヒー豆が新鮮かどうかは、どうすれば、見分けられるのでしょう。

新鮮なコーヒー豆というのは、お湯をかけた時にハンガーのように膨らんでくるそうです。膨らまない豆や、陥没してしまう豆というのは、古い豆か、焙煎が良くなかったかの、どちらかだと考えられます。

そして、せっかく新鮮なコーヒー豆を買ってきても、その後の保存方法も大事です。

コーヒーは生豆の状態の長期保存できるのですが、焙煎後は、空気に触れる度に変化をしてしまいます。
酸化や温度、湿度、紫外線等々により、化学変化が起こり、味と香りが落ちて行ってしまうのです。

一般的には、焙煎後、1週間から10日が、最も美味しく飲める期間といわれています。

さて、保存方法ですが、開封後は密閉性の高い容器に入れ、乾燥した涼しい場所に置く。(冷蔵庫など)
挽いた豆で、1週間、豆の状態で、2週間程度が目安。

未開封での保存は、密閉性の高い状態で冷凍庫に保存。最長3か月。

挽き方

皆さんが家でされているのは、ここからでしょうか。
この、豆の挽き方も大きく分けて4段階に分類されます。(6段階という説もあります)

・粗挽き:ザラメくらいの大きさで、薄めのコーヒーにしたい場合。

・中挽き:グラニュー糖くらいの大きさで、いろいろな道具で使える大きさ。

・細挽き:グラニュー糖と砂糖の中間の大きさ。ドリップでしっかりとした味が楽しみたい時。

・極細挽き:パウダー状。エスプレッソや、トルココーヒーなどの濃厚な味におすすめ。

家庭用ではここまでの引き分けはできませんが、ミルを購入する際に、自分の家で飲みたいコーヒーの、粗さに挽けるミルを購入すると良いでしょう。

まとめ

毎日、何気なく飲んでいるコーヒーですが、どれだけ美味しく飲めているのだろうかと、ちょっと考えてしまいました。あまり考えることなく飲んでいたことを、とてももったいなく感じています。

また、昔のように、生豆を焙煎してくれるお店を見つけようかな。なんて、考えています。

そうそう、生豆を焙煎してから入れた豆が、一番おいしい!というのは、これまでで分かったことですが、家でも焙煎はできるそうです。専用の道具を使うのは一番ですが、なんでも、フライパンでもできるとか。

やってみたい!と、思った方いませんか?自分好みの味が作れるかもしれませんよ。

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