食事、姿勢、エクササイズ、生活習慣。
ダイエットしようにも、たくさん種類や方法があってとても複雑です。知らないといけないことがたくさんあって、ほとんどの人がダイエットについて調べる段階でつまづいてしまいます。
「これさえおさえておけば大丈夫」といったダイエットの黄金則なんて、本当にあるのでしょうか。
今回は、有酸素運動を使った初歩的で簡単なエクササイズの知識を紹介します。初めて太った、ダイエット未経験な人も必ず効果が出るエクササイズを用意しましたので、しっかりと学んでいきましょう。
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目次
そもそもなぜ有酸素運動なのか
ダイエット初心者に有酸素運動をおすすめするのは理由があります。それは、有酸素運動は身体に負担がかからない軽度な運動だからです。
ダイエットが必要な人の多くは、毎日の生活に運動が取り入れられていない人がほとんどです。しばらく運動をしていない人に、急に筋肉に負担が大きいプログラムのエクササイズを行うのは、ケガにつながり危険です。
ダイエットにとって逆効果となる場合もあるのです。
身体を動かすことから遠ざかっている人は、まずは身体を動かすことに慣れましょう。ここでは、身体にとって軽い負荷をゆっくりとかけ、じんわりと汗を流すことが目的の有酸素運動を紹介します。
無酸素運動と有酸素運動の比較
運動は大きく2種類に分けることができます。
「無酸素運動」
無酸素運動は、筋肉への負担が大きく、瞬発的な力を込めて短時間行う運動です。
例えば、自分の体重で行う腕立て伏せやスクワットや、自分の体重にダンベルやバーベルなどで負荷を加えるウエイトトレーニングなどが該当します。
「有酸素運動」
有酸素運動は、筋肉への負担が少なくゆっくりと長い時間続けられる運動です。無酸素運動とは違い、有酸素運動は脂肪燃焼効果が高いと言われています。
脂肪燃焼のメカニズム
脂肪は食事で摂取したエネルギーが消費しきれずに貯蔵されたものを言います。では、その脂肪はどのようにして燃焼されていくのでしょうか。
まず、脂肪はそのままの形では燃焼されません。脂肪をエネルギーとして活用するためには、遊離脂肪酸という形に分解されなければなりません。
脂肪は、運動などをして交感神経の活動を活発にしてあげると、遊離脂肪酸に分解されます。
遊離脂肪酸は、引き続き運動をすることでエネルギーとして燃焼されます。脂肪が遊離脂肪酸に分解されても、エネルギーを消費しようとしなければ、再び脂肪へと戻るしくみとなっています。
では何分運動すればいいのか
よく、「運動は20分以上続けなければ脂肪が燃焼されない」と耳にします。その理由は、運動開始後20分ほどで脂肪がエネルギーとして利用され始めるからです。
しかし、実は「何分運動すれば脂肪が燃焼される」というような考えはあまり大事ではありません。
確かに多くの時間を運動に費やせば、その分脂肪燃焼の効率は上がるかもしれません。しかし、もし運動がつらくて続かなければ「脂肪がたまる日(太る日)」が生まれてしまいます。
それよりも、毎日わずかずつでも脂肪を燃焼させ続けるのがよいでしょう。また、毎日運動すれば、脂肪が燃焼しやすい環境が身体につくられていきます。
有酸素運動は少しずつ、何分でもよいですので毎日続けるようにしましょう。
雨でも!自宅でも!簡単にできる有酸素運動6選
有酸素運動の代表といえば外でジョギングです。「よし、今日も頑張ろう!」と気合いを入れて外に出ようと思ったら、雨・・・。
こういったこと、よくありますよね。有酸素運動は毎日続けたほうが効果的というのは先ほどお伝えした通りです。では、雨の日にできる効果的な有酸素運動には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、悪天候でも簡単にできる有酸素運動を紹介します。せっかくの運動を天気などに左右されず、気分は晴れやかにダイエットをしましょう。
ラジオ体操
小さい時に頻繁に行っていた、ラジオ体操。まだ覚えていますでしょうか。
ラジオ体操は子供がやる体操と決めつけて、甘くみてはいけません。大人になってからラジオ体操を行うと、結構よい運動になります。
第1、第2と続けて行えば、少し息が上がってじんわりと汗をかくほどの運動なのです。
ラジオ体操は、誰もが一度はやったことがあるというなじみのあるものですね。忘れていた人もすぐに思い出すことができるところも評価できます。
また、習慣になりやすいところもよいところです。ダイエットに習慣は欠かせません。
まずは、簡単なラジオ体操からやってみることをおすすめします。
踏み台昇降運動
踏み台昇降運動は、階段の昇り降りをその場で繰り返すだけの単純なエクササイズです。しかし、踏み台昇降運動をあなどってはいけません。
有酸素運動は、軽めの負荷の運動をゆっくりと長く続けることで効果が高くなります。この運動は有酸素運動にうってつけの運動なのです。
なお、器具はペダル式の専用のものなどがありますが、値が張りますので10cmから20cmほどの単なる台でもかまいません。もしくは、辞典のような分厚い雑誌などでも代用できます。
エアなわ跳び
エアなわ跳びとは、なわ無しのなわ跳びエクササイズのことです。なわ跳びは広いスペースを必要としますが、エアなわ跳びはわずかなスペースで行うことができます。
エアなわ跳びの方法ですが、なわ跳びを跳ぶようにして腕を振り、タイミングを合わせて跳んでください。
この時、ボクサーが行なっているようなスピードの跳び方はしないでください。速度はゆっくり、跳ぶ高さも低くてかまいません。筋肉への負荷は軽めに、長く続けると有酸素運動の効果が高くなります。
エアサイクリング
エアサイクリングは、寝そべった状態で自転車をこぐように脚を動かすエクササイズです。
エアサイクリングの方法ですが、まずストレッチマットに仰向けに寝そべる状態でスタートします。
次に、脚を上げ空中で自転車のペダルをこぐ動作を行います。この時、腹筋を意識し、ゆっくりと呼吸を深く行いながら行います。
エアサイクリングは今回紹介する有酸素運動の中では、少し負荷が強めです。10回ほどやって、少し休憩、また再開するなどして負荷を軽くしましょう。
また、腰痛をわずらっている人はこの運動を控えた方がよいでしょう。
フリーバーピー
バーピーとは決められた複数の動作を連続で行うことを1セットとして、繰り返す運動です。通常のバーピーの運動強度はかなり高いので、ほとんど無酸素運動に近いです。
そこで、運動強度の低い動きを3つか4つか自分で決めます。紙などに書くのが良いでしょう。
例えば、直立した状態からスタートし、
1座る
2仰向けに寝そべる
3起き上がって再び座る
4立つ
この4つの動作を1セットにして、5回から10回ほど、呼吸を意識しながらゆっくりと行います。
座ったり寝たり立ったり、なんだか運動ではないみたいですが、続けてこの動作を行えば効果の高い有酸素運動になります。動作の数や種類は自由ですので、自分でできる範囲で好きに組み合わせてやってみてください。
チューブトレーニング
チューブトレーニングは、スポーツ用品店などにあるゴムチューブを使うエクササイズです。チューブトレーニングのよいところは、運動強度を自分で調節できるところです。
ゴムチューブの張力の強弱を自分に合わせて選ぶことと、自分の引っ張る力加減で運動強度を変えることができます。
それでは、ゴムチューブを使ったエクササイズを2つほど紹介します。
「腹筋とハムストリングのエクササイズ」
立った状態で両手でゴムチューブを持ちます。そのまま両足でゴムチューブを踏み、おじぎをする格好をします。
これがスタートの姿勢になります。この時、ゴムチューブはピンと張っています。
次に、ゆっくりと上体を起こしましょう。そうすると、腹筋とハムストリング(太ももの裏側の筋肉)に負荷がかかります。5回から10回ほど行なってください。
「二の腕のエクササイズ」
直立した状態で両腕にゴムチューブを持ち、そのまま頭上に腕を上げます。
この状態がスタートの姿勢になります。ゴムチューブをゆっくりと外側へ引っ張ってください。肩周辺と二の腕に負荷がかかります。
こちらも、5回から10回ほど行なってください。
上記2つに共通したポイントは、速く強く引っ張るのではなく、じわじわと引っ張り、5割程度の力で引っ張れるところで数秒止めることです。そうすることで有酸素運動としての効果が高くなります。
有酸素運動をする上での注意点
ここまで、誰にでもすぐに行える有酸素運動を中心としたダイエットのエクササイズを紹介しました。これから積極的に行っていくにあたり、3つほど注意点をお伝えしたいと思います。
有酸素運動は比較的初心者にもはじめやすいダイエットであることはすでにお伝えしたとおりです。
しかしながら、間違った方法で実施すると、ダイエットの効果が薄くなったり、健康上の問題となる場合もあります。これからお伝えする内容をしっかりと理解し、有酸素運動を行うようにしましょう。
時間帯
ダイエット効果が高くなる時間帯があることをご存知でしょうか。それは、昼または夕方です。
昼や夕方は、体内のエネルギー代謝や心肺機能、ホルモン分泌が活発な時間です。したがって、この時間帯に有酸素運動を行うことは、大きなダイエット効果を生むと言えます。
ただし、注意しなければいけない時間帯もあります。
「朝食前」
朝食前は、言い換えると「空腹時」です。前日の食事から時間が空いており、体内の糖質の値も低い状態です。
この状態で有酸素運動を行うと、エネルギーにかえられる糖質が少なく脂肪がエネルギーにかえられるため、脂肪燃焼効果が高いと言われています。
ただし、体内に糖質が不足した状態での、強い負荷の運動はやめましょう。
筋肉が分解されて基礎代謝が落ち、逆効果となってしまう可能性があります。あくまでもじんわりと汗をかく程度の運動にとどめておくとよいでしょう。
「寝る前」
夜、寝る前についてですが、たくさん汗をかくような激しい運動は控えましょう。交感神経が活発化され、睡眠のさまたげになります。
夜、寝る前には、ストレッチを行いましょう。心身ともにリラックスするので、よい睡眠につながります。
水分をとる
有酸素運動は多くの汗をかく運動です。運動中は体内の水分を多く失い、水分補給を忘れると脱水症状を起こす危険もあります。有酸素運動を行う時はこまめな水分補給を必ず行いましょう。
目安は、15分から20分に一度です。水分補給のタイミングは、運動を行う前や運動中、運動終了時などいつでもかまいません。なお、ジュースなど糖分を多く含んだものは控えるようにしましょう。
ストレッチ
ストレッチの効果は、運動時の怪我のリスクをおさえるだけではありません。
筋肉の緊張をほぐし、全身の血行を促進、疲労の回復、関節の可動域拡大など、多くの効果をもっています。したがって、有酸素運動の前にストレッチを行うことで、ダイエット効果を高めることができるのです。
例えば、肩関節のストレッチ。肩の頂点に手をつけ、ゆっくりと回すだけの簡単なストレッチです。
しかし、肩は腕に関わる重要な部分なので、肩周辺の機能を向上させることは、多くの恩恵をもたらすことと考えられます。
また、ハムストリングやふくらはぎといった、脚の裏側の筋肉のストレッチも効果が大きいです。前屈などで簡単にストレッチを行えますので、毎回の有酸素運動の前に行うようにしましょう。
まとめ
今回は、有酸素運動を使った簡単で初歩的なダイエットのエクササイズを紹介しました。「有酸素運動」というマジックワードがたくさん出てきましたから、もう覚えましたね。
ダイエット初心者も、まずはじわじわとゆっくり汗をかく有酸素運動を行ってみると効果が期待できます。
有酸素運動にダイエット効果が期待される一番の理由は、「体に負担がかからず長続きすること」です。他のダイエットと比べ、「よしやるぞ」と気合いを入れなくとも、ごく自然に行えてしまうのです。
この、「ごく自然に」ということもダイエットには大切です。
最終的には、ウォーキングなどをダイエットの一環として「わざわざ行う」のではなく、毎日の生活の一部として当たり前に続けることを目指してください。
そうすれば、「ダイエット」について、生涯にわたって考えることはありません。そのための足がかりとして、今日からでも簡単なエクササイズから行ってみることをおすすめします。
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