「半身浴」という入浴法は今や広く世に知れ渡っていて、誰もが気軽に出来る健康法であり、ダイエット法であり、美容法です。
しかしただ半身がお湯に浸かれば良いかというと案外そう単純ではなく、やり方一つで、汗のかき方や体の温まり方が全く違ってきます。また、意外な注意点も存在します。
ただ浸かっていただけだったという方や、半身浴についてざっとは知っているつもりでいたという方も、それは正しいやり方にきちんと当てはまっているのか、この機会にぜひ確認してみて下さい。
本記事では、半身浴をより効果的に実践していただく為の基本法とより有意義なものにするための豆知識をご紹介していきたいと思います。半身浴に関する知識を高めることは、今後きっと己の体に深く結びつき、役に立つことでしょう。
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目次
半身浴がもたらす驚きの効果5つ
あなたが半身浴をする、あるいはしたいと思う目的は何でしょうか。健康に良いと聞いたから?ダイエットや美容に効くみたいだから?
ここで一つ言わせていただくと、そんななんとなく、曖昧な気持ちでしていては、実にもったいないです。
半身浴が健康や美容に効果をもたらすといわれるのには立派な根拠があります。
その一つ一つを明確に知っていただくことはこの先、正しい半身浴のやり方を心得るのに大きな役割を果たすと思いますので、これからご説明する5つの効果を、一度じっくり読んでみて下さい。
1.発汗作用によるデトックス効果
半身浴は全身浴と比べて体への負担が少なく汗をかける入浴法です。
半身浴によって消費するカロリーはだいたい80~100カロリーと結構微量です。
ダイエットに関しては決して即効性があるわけではないのですが、日頃体内に蓄積されている毒素や脂肪分が汗と一緒に流れ出ることによって、体のより内側からスリムになることができ、直接的な消費カロリー以上のダイエット効果が期待できます。
また、余分な水分が排出されることにより、むくみを解消することもできます。
2.ストレス解消効果
半身浴にはリラックス効果を高める副交感神経を優位にする働きがあり、それが体の緊張をほぐして、精神状態をリセットしてくれます。
また、体を温めながら長時間、好きなことをして体を休めることは明日への活力につながる最大のリラクゼーションです。
3.冷え性の改善
半身浴は体を芯から温めることができ、血行を促進するので、血行不良の方や特に下半身の冷え性にお悩みの方に効果的です。体への負担が少ないので高齢者や妊婦さんでも安心して実践できます。
また、体が冷えていると脂肪が燃えにくく、基礎代謝を低下させる原因となるので、ダイエットをお考えの方にとっても重要なポイントとなります。半身浴で隠れた冷え性や低体温を解消し、脂肪の燃えやすい、太りにくい体作りを目指すことができます。
4.疲労回復
人は体に乳酸が溜まることで疲労を感じます。半身浴によって血液の循環が良くなり、溜まった乳酸も体外に排出されやすくなるので、疲れた体をほぐすのには効果的なのです。
気になる部分を簡単にマッサージしながら入浴することで、水の浮力や抵抗力が加わり、その効果をさらに高めることが出来ます。
5.美肌効果
半身浴により開いた毛穴から余分な皮脂や老廃物、雑菌等をキレイに洗い流せますし、血行促進による新陳代謝の向上がお肌の再生能力にも作用して、より美しくなることが出来るのです。
次ページ:半身浴の正しいやり方
半身浴をする際に抑えたいポイント3つ
前述したように、上記の効果はやり方次第で半減することにもなれば高まりもします。せっかくの半身浴がもたらす万能な効果を無にせず、有効活用するためのやり方は次の通りです。
1.温度
ぬるめのお湯、といっても個人差があります。具体的には38~40℃です。
のぼせ易いタイプの人はもう少し下げて37℃くらいにしてみても良いかも知れませんが、普段熱いお湯を好むタイプだからと40℃以上の熱いお湯に浸かって長時間半身浴をするのはタブーです。
初めは寒いような気がしても、しばらく我慢して浸かってみて下さい。時々20~30秒間だけ肩まで浸かっても良いです。そのうち確実に、体の芯から温まって気持ち良く感じることが出来るはずです。
換気扇を止めたり、上半身にタオルをかけたり、お風呂のフタを出来る限り閉め、顔だけ出すような感じでサウナのような感覚にするとより早く心地良さを感じられるかも知れません。
2.姿勢
半身浴で浸かるお湯の量は、足を延ばして浴槽に座った時にちょうどみぞおちに水面があたる程度がベストです。
そしてお湯に浸かった次の瞬間、つい頭を湯船の縁にのせてダランとしてしまう方が多いのではないでしょうか。
重い頭をのせたことによって楽になったような気がしてしまいがちですが、実はこうすることにより首に負担をかけ、血液の流れを妨げてしまいます。特に肩こりにお悩みの方にはとても悪影響を及ぼす姿勢です。
これを防ぐ為には、頭はまっすぐのまま、お湯につけたタオルを首元に巻いてクッション代わりにすると、楽ですし、温タオルの効果でさらに血流を促すことに繋がります。
3.水分補給
半身浴を開始してから汗をかき始めるのにはだいたい20分ほどかかりますので、最低でも20分は入浴しないと効果的とは言えません。
もちろん入浴時間が長ければ長いほど汗をかきますので、いくらのぼせにくい入浴法だからといって過信せず、温まってきたら頭の上に水で濡らしたタオルをのせて頭の血液を冷やしつつ、喉が乾いていなくても、ちびちびと水分を口にしながら入浴するようにしましょう。
特に入浴前と入浴後は必ずコップ一杯分の水分を忘れずに摂取して下さい。
またお風呂上りはついビールが飲みたくなってしまったりしますが、そんな気持ちは一つ抑えていただいて、アルコール類を避け、純粋なお水か、ミネラル等も同時に摂取できるスポーツドリンクを選びましょう。
これら3つのポイントは半身浴の正しいやり方に関する基本中の基本です。少々面倒に感じてしまった方、最近ではこれらの重要ポイント後押ししてくれる手軽で便利なグッズがたくさんあります。
ぜひこの機会にグッズを探し、取り揃えることから始めてみても、また楽しさややりがいが倍増して良いかも知れません。
まとめ:手軽に楽しんでも、手軽さに油断はしない
半身浴の5つの効果と半身浴の正しいやり方に関する3つのポイント、全部で8つの半身浴を行う上での基礎知識をお伝えしてまいりましたが、最後に半身浴を行うにあたってもう一つ忘れてはならない最大のポイントがありましたので、お伝えしておきます。
それは、半身浴をするタイミングです。食後すぐは食べた物を消化する為に内臓が盛んに動いていますので、入浴すると体に大きな負担がかかると共に、気分を害してしまう恐れがあります。
食後しばらく経っていても、まだ満腹感があるようならばそれもまた同じですのでやめましょう。女性であれば生理中も避けなければならないタイミングの一つです。
半身浴はお湯の量が少なくて済むので経済的な面も併せ持ち、一見その手軽さ故に気楽に実践できることが利点であり欠点でもあります。
なかなか実感しづらいですが、軽い運動を行うのと同じだけ体に負担は少なからずかかりますので、その日の体調とも相談することをくれぐれも忘れないで下さいね。
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