現在、子供の3人に1人が花粉症だと言われています。そのうちの半分が5歳までに、8割以上が10歳までに発症しているというデータもあり、花粉症が低年齢化していることがうかがえます。
花粉症になると、鼻づまりやくしゃみ、目のかゆみなどに悩まされます。特に鼻づまりは集中力の低下につながり、子供の学力低下を助長します。しかし、こうした症状は風邪に似ており、花粉症だとわからなくて対処が遅れることも。ここでは、子供の花粉症について、現在わかっている情報をまとめることにします。
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主な原因は4つです。
- ・戦後植林された大量のスギの影響
- ・生活スタイルの変化(特に、高たんぱく・高脂肪な食生活)
- ・大気汚染の影響
- ・ダニ・カビが繁殖しやすい住環境(通気性の悪さなど)
一つ目にあるように、戦後、日本は復興のためにスギの植林をおこなってきました。このため、昭和50年以降、スギ花粉の患者が急増したと言われています。全国のスギを伐採して歩くわけにもいきませんから、この状況への対策は、花粉との接触を避けることしかありません。
二つ目の生活スタイルは、食事内容を気にすることで改善していくことができますね。また、ストレスも発症の原因となるので、気分転換できるような生活を心がけると良いでしょう。家族で出かけたり運動したりと、発散の場をもうけましょう。
下の二つがなぜ花粉症の原因になるのかというと、大気汚染やダニ・カビの影響でアレルギーを起こしやすくなり、花粉にも過敏に反応するようになって発症につながるためです。
さらに、花粉症は遺伝すると言われており、両親が花粉症だと40%以上の確率で子供も発症するというデータがあります。逆に言えば、2人に1人は発症しないということですから、諦めるのはまだ早いです。
さて、子供の花粉症対策として具体的に何ができるでしょうか。
<h2>子供の花粉症を防ぐには?</h2>
一度発症してしまうと、自然と治ることはほぼ不可能と言われる花粉症。徹底した予防が必要です。
<h3>外出時はマスクをする</h3>
花粉は比較的大きいので、マスクを顔に密着するようにつければ体内に取り込まずにすむようです。息苦しくて嫌がる子供もいるかもしれませんが、体に入れないことが最大の予防と信じてつけましょう。一日使ったマスクは捨て、翌日は新しいマスクをつけましょう。
<h3>帰宅時、衣類の花粉を吸引除去する</h3>
スギ花粉や大気中の汚染物質を室内に持ち込まないようにと、帰宅したら玄関先で衣服をはたく方もいらっしゃるかもしれませんね。これは、衣類についた花粉をばらまく可能性があるので、花粉症グッズの使用をおすすめします。ダニやPM2.5の除去もできるグッズもあります。
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出典:<a href=”http://www.handc-techno.co.jp/lineup/lineup_011.html” rel=”nofollow” target=”_blank”>handc-techno.co.jp</a>
また、玄関マットやカーテンでシャットアウトするのも効果的です。ここで花粉をキャッチし、こまめに洗濯しましょう。
<h3>うがい、手洗い、洗顔をする</h3>
花粉症に効果大と言われる鼻うがいには、塩とぬるま湯が必要です。9gの食塩を溶かしたぬるま湯1リットルを用意します。片方の鼻を押さえます。もう一方の鼻から湯を吸い、抜きます。慣れてきたら、鼻から吸った水を口から出すとより効果的だそうです。
手洗いは、爪、指と指の間、手首まできっちりと15秒かけて洗いましょう。親子で一曲鼻歌をうたいながら洗うとちょうど良い時間です。また、洗顔ついでに目をこすってしまうと、水道水で粘膜を傷つける可能性があるので注意を。
<h3>食生活を改善する</h3>
牛肉、豚肉、乳製品に代表される高たんぱく・高脂肪な食材は、体を作るために欠かせません。ただ、取り過ぎに気をつけたほうが良いでしょう。また、免疫機能を高めるためビフィズス菌、乳酸菌が効果的だという噂もありますが、厚生労働省が発表したデータによると、効果を実感している花粉症持ちの方は30%に満たないとか。
<h3>重要!家の床掃除を入念にする</h3>
花粉は空気より重く、埃よりずっと早く床に落ちてしまうため、空気清浄機では除去しきれません。そこで、こまめに床掃除することをおすすめします。毎日決まった時間に家族全員で床拭きするなど、家族の日課にすると長続きしそうですね。
<h3>部屋の湿度を上げすぎない?</h3>
加湿器を使うと、室内の花粉やウイルスが重くなり、空気中の異物を除去することができます。しかし、これによってダニ・カビの温床ができるため、矛盾しているようですが、アレルギーを起こしやすくもなります。加湿器の使用時は、ダニ・カビ対策も忘れずに。
<h2>大人の花粉症との違いは?</h2>
風邪の症状と誤解しやすい子供の花粉症。その誤解は、大人の症状との違いにあります。
<h3>鼻づまり > くしゃみ</h3>
花粉症の大人は、くしゃみを連発することがありますね。これに対し、子供は鼻づまりがメインです。子供の鼻は小さいのでつまりやすく、喉まで花粉が届かないことが理由とされます。鼻が詰まっていたら花粉症も疑ってください。
<h3>粘り気のある鼻水</h3>
涙とほぼ同じ成分と言われる大人の鼻水に比べると、子供の鼻水はやや粘り気があります。子供の鼻がつまりやすいことが理由のようです。
<h3>目の充血、むくみ</h3>
子供は我慢できなくて目をかいてしまい、粘膜を傷つけてしまうこともしばしばです。目のかゆみには点眼液を使用するようにしましょう。
<h3>鼻や口のピクピク</h3>
花粉症の子供は、鼻や口がかゆくてピクピクさせていることがあります。また、鼻呼吸ができないので口をぽかんと開けて呼吸していることも。
<h2>大人が気づいて早めの対処を</h2>
花粉症という自覚症状がない子供でも、周囲の大人が観察して気付いてあげれば不快な症状を和らげてあげることができます。「子供が最近、ぼーっとしているな」と感じたら、一度、花粉症を疑ってみましょう。
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