子供がかかる病気の中で一番頻度の高いものの一つに虫歯があげられるのではないでしょうか。
気を付けてはいても、気づいた時には時既に遅かった、という経験をされた親御さんは非常に多いと思われます。もちろん子供も痛くて辛いのですが、親も泣き叫ぶ子供を歯医者に連れて行かなければいけない、と思うと大変憂鬱ですね。
そこで虫歯を「完璧に近く」未病で防ぐために、効果的な対策方法5選をご紹介したいと思います。親の頑張りで子供の歯の行方が左右されるのであれば、責任重大ですよね!
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目次
虫歯になる理由
虫歯の原因はプラークと呼ばれる歯垢で、歯垢は虫歯菌の宝庫です。
口腔内は普段は中性ですが、糖類を摂取することでプラーク内の細菌が増殖し、細菌が酸を作るので、お口の中が酸性となってしまいます。
そうして酸性の値が低くなればなるほど、歯が溶け出してしまうのです。
虫歯菌はどこからやってくるのか
極端な話、糖類を摂取したとしても、口腔内に虫歯菌が存在しなければ、酸を発生しないので、即ち虫歯にもならない、ということになります。
それでは、虫歯菌はどこからやってくるのでしょう?産まれたばかりの赤ちゃんのお口のなかには虫歯菌は存在しません。
しかし、生後にお父さんやお母さん、おじいちゃん、おばあちゃんなどの大人の口腔内にいる虫歯菌から感染してしまいます。食べやすいように咀嚼してから食べ物をあげる、または自分が使っていたお箸やスプーンでそのまま赤ちゃんに食べさせる。
そういった行為から虫歯菌はだいたい2歳半までの間に子供の口腔内に感染し、やがて虫歯になる原因となってしまいます。虫歯菌には離乳食が始まる1歳から2歳半までの間が一番感染しやすく、その間に残りの人生の虫歯のできやすさを左右するといっても過言ではないそうです。
スウェーデンのヨーテボリ大学の研究では2歳までに虫歯菌に感染しなかった子供は、感染した子供との虫歯の本数に16倍の差があったといいます。2歳までに虫歯菌に感染しなかった子供の虫歯が4歳の時に、ほぼゼロの0.3本だったのに対し、感染していた子供はなんと5本もの虫歯が平均的に見つかりました。
子供の虫歯の5つの予防対策
虫歯のメカニズムが分かったところで、それでは親はどのような予防対策が取れるのでしょうか。
もちろん、虫歯菌に感染させないことも重要ですが、その他にも気を付ける点が幾つかあります。こちらでご紹介する5つの対策を全て取ることができたら、お子さんが虫歯になってしまう可能性が飛躍的に低くなるはずです。
北欧では、医療費が高いので予防医療が発展しています。
大切な子供の歯を守るために予防対策を習慣化したいものです。
その1 生まれた直後からケアできること
赤ちゃんの頃、お子さんが可愛くて可愛くてキスしたくなるご両親も多いかと思います。
しかし、キスから虫歯菌は移り得ますので、そこはぐっと我慢をして決してマウストゥーマウスのキスはしないようにしてください。また、飲み物や離乳食を与える際に決して大人が使っているコップやスプーンを共有しないでください。
噛み与えも絶対に禁物です。お父さん、お母さんが気を付けることはできても、おじいちゃん、おばあちゃんは忘れがちなので、虫歯のメカニズムを正しく説明をして、「絶対に」上記の約束を守るようご家庭内で徹底してください。
保育園に通うお子様の場合は、保育士さんにも厳守してもらえるようお願いしましょう。
その2 例え虫歯菌と接触しても、定着を防ぐ強い味方
どんなに対策をしていても、気を許してしまった隙に虫歯菌が入り込むのを100%防ぐことは大変難しいです。
目を離した隙に子供が大人のスプーンを使っていたとしても決して焦らないでください。今日では様々な研究機関の努力の結果、実は虫歯菌を除去できる菌が幾つか発見されています。
腸内にもビフィズス菌のような良玉菌が存在するように、口腔内にも良玉菌がいることが分かっています。
1つは、『ブリス菌』(BLIS M18)という菌で、アメリカのNCBIが発表した論文によると、ブリス菌を含んだ歯磨き粉で歯ブラシをした子供たちの虫歯菌が、90日後には50~75%減少したそうです。
また、『ロイテリ菌』という母乳に含まれる乳酸菌も虫歯菌を除去する働きがあり、タブレットなどで摂取すると虫歯菌を90%除去できた、という報告があります。
最初の対策よりは費用がかかってしまいますが、歯医者にかかる際の医療費に加え、子供が耐えなければいけない痛みなども考慮すると、こういった虫歯菌に対抗する菌を含有する歯磨き粉などの購入を検討してみても良いのではないでしょうか。
意識の高いお母さまたちの間で下記2種類のような商品が話題になっているそうです。
・ブリアン(歯磨き粉)
・プロデンティス(タブレット)
その3 かかりつけの歯科医を持つ
家庭での対策がバッチリだと思っても、実際に口腔内がどのような状態なのか素人が判断するのはとても困難です。
予防医療が発展している北欧諸国では子供のころからかかりつけの歯医者さんがおり、定期的に検診を行うそうです。子供のうちから歯医者は怖いところではない、という経験を持ち、大人になってからも歯科検診を習慣化することで、生涯健康な歯を保てるのかもしれません。
その4 糖分の摂取を控える
もしも口腔内に虫歯菌が少量でも存在していても、追って糖分を摂取し過ぎなければ、口腔内が酸化するリスクは減ります。
特に乳幼児が甘いものを摂取し過ぎると、虫歯以外にも肥満など多くの問題を引き起こしがちです。子供は一度、味の濃いものや甘いものの味を覚えてしまうとどうしても自ら糖分を控えようとコントロールすることが難しいので、保護者が気を付けて、幼いうちは糖分を摂取しすぎないよう食事内容を気を付けることが大切になります。
その5 歯磨き・フロス・キシリトールの習慣
基本的なことですが、毎日の歯磨きは歯が生えてきたら必ず習慣化してください。
丁寧な歯磨きで、細菌が含まれている食べカスが除去できます。また、フロスを使うことで歯と歯の隙間の歯ブラシでは落とせない汚れを落とすことができるので、できれば毎日、難しい場合は、週に数回などフロスの習慣をつけることも大切です。
そして、歯磨き粉のコマーシャルなどでメジャーとなったフッ素やキシリトールも歯を強くする成分が含まれているので、駄目押しとして取り入れると、もう虫歯ができる気がしないのではないでしょうか。
できてしまった虫歯への対応
ここまで頑張ってみても、なぜか虫歯が出来てしまった場合、そこは諦めて速やかに歯科にかかりましょう。
早期発見、速やかに歯科にかかる
虫歯になってしまった、ということは虫歯菌が存在している、ということですので除去する菌を積極的に取り入れ、治療後には予防を徹底する。定期検診に行き、悪化させないようにする。
そのためにも、虫歯を発見した場合はすぐにかかりつけの歯医者にかかりましょう。
基本的なことですが、忙しいと後回しにせず、痛みが出る前でも対策を取りたいものです。
さて、これらの予防対策は実現可能そうでしたでしょうか。お父さん、お母さんの時代には解明されていなかった虫歯のメカニズムや対応策が現代では次々と研究・発見されています。
もしも私たちが苦しんだ痛い虫歯や、歯医者通いをお子さんが経験しなくて良い方法があるのであれば是非取り入れたいものですね。
誕生直後からの親の真剣なケアにより子供の虫歯予防はほぼ完ぺきに近く可能です
完璧に、これらの対策を実施すれば、ほぼ100%虫歯を予防できるのではないでしょうか。
お子さんがどのステージにいるとしても遅すぎるということはありません。
『ハチマルニイマル』という80歳まで20本の歯を残そう、という運動が有名ですが、これらの対策をきちんと習慣化できたお子様たちは、きっと80歳になる時も健康な自分自身の歯で美味しくご飯を食べられることでしょう。
全ては親御さんの努力にかかっています!
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