眠気が低気圧でも起こりやすいことを体感している人もいらっしゃるのではないでしょうか?雨が降りそうな天気の時、低気圧が近づくにつれて身体がだるくなったり眠くなったり、ひどい場合は頭痛が起こる人も少なくありません。
特に台風のように急激な気圧の変化が起こる時には、起き上がれないといった症状が出る人もいるようです。なぜ体調が天候に左右されてしまうのか、理屈がわかれば対処法も取り組みやすいと思います。
低気圧で眠気が起きてしまう理由とその対処法について、ご紹介しましょう。
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眠気が起こる「低気圧」とは?
雨が近づくと眠気が起きたり身体がだるくなったり、古傷が傷んだり…、色々な症状が出やすくなりますよね。では、この雨が降りそうなとき、低気圧の時に大気がどのような状態になっている時なのかご存知でしょうか?
低気圧というのはその名の通り、気圧が下がっている状態です。気圧とは、大気の重さが地表にかかる圧力のことです。何だかわかりづらい気もしますが、水に深く潜ると水圧を感じるように、目に見えない大気にも重さがあるのです。
気圧は気温と関連して一定ではなく、高いところや低いところが出てきます。単位はヘクトパスカルを用いますが、○ヘクトパスカル以下になると低気圧とされるといった基準はなく、周囲と比較して高いか低いかだけを見ることになります。
地球の自転によって太陽を浴びる角度や場所によって気温の変化がでるために、高気圧になる場所と低気圧になる場所も定まりません。低気圧地帯では上昇気流が起き、その気流から雨雲が生成されていきます。
このように自然界で起こる気圧の変化を変えることはできませんが、現在では天気予報で気圧の説明があったり、気圧の変化を測定できるスマートフォン向けのアプリなどがでまわるようになりました。
こういった医学気象学に基づいたデータも含め、低気圧の時になぜ眠気が起こるのかなどが解明されつつあります。
さまざまな情報を使って、自分自身で低気圧が来そうなときは察知し、原因とともに対処していくことで日常をより快適に過ごせるようになります。
低気圧で眠気が起こる2つの理由とその対処法
低気圧によって眠気や頭痛が起こるものを「気象病」といいます。そのような症状が起こることには理由があります。
しかし、その眠気にも個人差があり、誰もが低気圧の時に不調を起こすわけではありません。低気圧による眠気や体調不良は日頃からの予防によって改善することが可能です。まずは理由を知り、自分でできる対処を行っていきましょう。
低気圧で眠気が起こる理由その1:酸素濃度の低下
低気圧が起こると、雨雲が増えて雨になります。低気圧地帯では上昇気流が起きているからですが、この時、酸素を含めた空気が上昇気流に乗って上がってしまうため、地表に近い私たちの生活する空間では、空気中の酸素濃度が薄くなってしまいます。
こうして低気圧が起こると眠気だけでなく息苦しさを感じる人もいるようです。
低気圧によって酸素濃度が薄くなると、酸素不足になりやすくなります。これは貧血と同じ状態であり、全身に酸素を送ることができなくなるため、十分なエネルギーを作ることができなくなります。そうなると、身体は省エネモードとなり眠気を起こします。
低気圧による酸素濃度の低下が眠気を引き起こします。普段の対策法としては普段からの酸素の取り込みや貧血を改善することです。
普段から有酸素運動などを行うことによって、肺をしっかり動かすことができれば、多少、酸素濃度が薄くなっても活動ができます。これはマラソン選手が高山でトレーニングするのと同じで、酸素が薄い状態に慣れたり、有酸素運動の量を増やして酸素をしっかり取り込むことができれば、改善されてきます。
また貧血気味の人は、すでに全身の酸素不足が起こっている状態ですから、ちょっとした低気圧でもすぐに反応し、酸素不足がひどくなり、動けなくなります。そのため、普段からの貧血改善が大切です。レバーなどを食べながらしっかり貧血を改善させていきましょう。
低気圧で眠気が起こる理由その2:副交感神経への刺激によるもの
低気圧で身体に変化が起こるのは、太古の昔からの人間の備わった防衛機能の一つではないかと考えられます。低気圧によって眠気が起こるのは、身体が休息をしようとしているからです。
低気圧が起こるのは雨が降りそうなとき。狩猟や農耕の時代であれば、雨の日は仕事をせずに洞窟などで休んでいたことでしょう。
低気圧が起こると、酸素が薄くなったり、雨雲によって外が暗くなります。
すると身体はお休みモードとなり、リラックスをつかさどる副交感神経が刺激された状態になります。副交感神経が優位になると、エネルギーを蓄える時間になり、食欲が増したりもします。
日常の中でも朝は活動的で、夜はリラックスモードになりやすいために、副交感神経が刺激された程度で、誰もが眠くなるわけではありません。
しかし、副交感神経が優位になりすぎるとリラックスを通り越して、眠気やだるさを感じてしまいます。このような時の対処法は、できるだけ活動することです。
低気圧によって副交感神経が優位になり眠気を起こしている時、特に疲れていると眠くなります。休息をしようというモードになっている身体を動かすことで、眠気は冷めてきます。
また、副交感神経は身体が温められることでも刺激されます。低気圧の時の眠気にはちょっと体を冷やしたり、冷たいものを摂取することで自律神経が整ってきます。
低気圧によって副交感神経に刺激され、敏感に眠くなる人は、普段からストレスが多く交感神経が優位になっているタイプも多いのです。いつも無理しているからちょっとしたブレーキで身体が休息をとりたがります。
普段から無理せずに休むこと、ストレス解消を行うことで改善される場合もあります。
まとめ
低気圧が起こってしまうことを避けることはできません。しかし、なぜ、低気圧によって眠気が起こってしまうのかの理由がわかれば、対処しやすくなります。
低気圧によって眠気が起こる理由はいくつかありますが、大きな原因となっている2つの理由と、その理由に基づいた対処法をご紹介いたします。どちらかの理由に当てはまる人も、どちらの理由にも当てはまる人も、それぞれの対処法を行いながら日常的なケアとしてやってみてくださいね。
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