アウトドアに欠かせないゴアテックス素材のアウターですが、洗濯してしまうと撥水性などの機能が低下するのでは?と洗濯をためらっている人も少なくないようです。実際のところどうなのでしょうか?
答えは、正しく洗えば、なんと洗ったほうが機能がアップするのです。お家でゴアテックスを洗濯する正しい手順とコツをご紹介していきます。
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目次
ゴアテックスの洗濯:まずは下準備から
①表示を確認
ほとんどのゴアテックス製品は洗えますが、まずは洗濯表示タグをしっかり確認します。洗えるかどうか、洗えるなら洗濯機OKか手洗いのみか、乾燥機の使用はできるのかどうか、確かめておきましょう。
②洗剤の準備
洗剤は液体洗剤を少なめに使用します。粉洗剤や石鹸の使用は避けます。漂白剤や柔軟剤、シミ抜き剤は使えません。洗濯機を使用するなら、洗濯ネットも用意しておきましょう。
家庭用の洗剤では、ゴアテックス特有の細かい通気穴が詰まってしまうという情報もあり、専用の洗剤を購入する人も。例えばNIKWAX(ニクワックス) ロフトテックウォッシュという洗剤は、イギリスの老舗メーカーのもので、広く使われています。
アウトドアショップなどで知識のある店員さんに尋ねてみると、お手持ちのゴアテックス製品に合う洗剤を推薦してもらえるかもしれません。
③ファスナーなどを閉じておく
ファスナーやベルクロ(マジックテープのこと)を全て閉じ、コード類は全てゆるめ、収納フードは取り出して広げておきましょう。こうすることで、生地の損傷や洗いムラを防ぎます。
ゴアテックスを洗濯してみよう
洗濯機を使用する場合
①ゴアテックスのアウターを洗濯ネットに入れ、中性洗剤を入れて40度以下のぬるま湯で洗います。洗濯機の設定は「ソフト」「手洗い」などの弱水流モードで。
②すすぎが不十分だと、撥水性の低下の原因になります。すすぎは普段の2倍をめやすに、念入りに行いましょう。
手洗いの場合
①大きめの洗いおけに40度以下のぬるま湯をはり、液体洗剤を100ml程度加えて洗剤液を作ります。
②ゴアテックスのアウターを浸し、泡立てながら洗います。洗濯板を使ったりもみ洗いしたりせずに、軽く押し洗いを。その後15分ほどそのまま浸しておきましょう。
③たっぷりのぬるま湯で、念入りにすすぎます。洗剤が残っていると、撥水性の低下の原因になります。細かいところまでしっかりと洗い流しましょう。すすぎ水の泡や濁りが完全になくなるまで徹底的にすすいでください。
ゴアテックスの洗濯:正しく乾かして撥水回復を
強く絞ると生地を傷める原因になります。軽く水を切って、風通しのよい日陰に干しましょう。
乾燥機が使用できる場合
乾燥機の温度設定ができる場合は「標準」で。ゴアテックスのアウターが完全に乾いてから、さらに20分以上をめやすに乾燥機にかけると、撥水性が回復されます。
乾燥機を使用しない場合
アウターが完全に乾いてから、低温のアイロンをかけることでも撥水回復が可能です。温度は80〜120度でスチームなしに設定し、必ず当て布をしましょう。
撥水スプレーを使用してもOK
撥水スプレーを全体に噴霧し、乾燥したら再び噴霧するを5回ほど繰り返します。一度に多くかかりすぎてシミになった場合は、速やかにアイロンをかけると薄く伸ばせます。
ゴアテックスの洗濯:汚れのひどい部分がある場合
事前にぬるま湯と液体洗剤で集中的に洗ってから通常の洗濯を行います。シミ抜き剤の使用はNGですので注意しましょう。
特に袖口の黒ずみやえり元の化粧汚れなどは、少量の液体洗剤を直接つけて軽くもむと、意外にスルリと取れることが多いようです。
ゴアテックスの正しい保管方法
清潔な状態でハンガーにかけて保管するのがベストです。収納ケースやバッグに入れたままにしたり、車のトランクなど高温多湿なところ、直射日光の当たるところに放置しないようにしましょう。
ゴアテックス日頃のお手軽ケア方法
本格アウトドアに着て行ったわけでなくても、普段の使用で排気ガスなど目に見えない汚れがついていくものです。このような目に見えない汚れが少しずつ溜まって、ゴアテックスの機能を低下させる原因になってしまいます。
もちろんこまめに洗濯できれば一番よいのですが、そこまでできない時でも、ホースで水をかけるだけでずいぶんきれいになり、アウターの寿命が伸ばせます。
ゴアテックスはメンテナンス次第で長く愛用できる
ゴアテックスのアウターは高価であることもあり、家庭で洗濯するのに二の足を踏んでしまいがちです。しかし、ここまで見てきたように、定期的に洗濯するほうが長持ちしますし、洗濯のたびに機能も回復するのです。
ゴアテックスは高価だからこそ、しっかりメンテナンスをして長く愛用したいものですね。あなたのゴアテックスウェアも、今週末のお休みに一度リフレッシュしてみませんか。
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