食後に決まって頭痛が生じるというケースがあります。このようなケースの場合には、一般的には2つの原因を考えることができます。食後に決まって頭痛症状があるという方の場合には、その原因はいったい何なのでしょうか。
本稿では食後に決まって頭痛が生じるという場合の一般的に考えられる原因についてまとめています。
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食後に起きる頭痛や吐き気の原因2つ
食後、急な頭痛や吐き気を感じてしまうことがあります。昨日まで、あるいは前の食事までは何もおかしなところはなかったのに、急に食後に頭痛・吐き気が襲ってきます。
あまりの急な体調の不調に不安感にかられてしまうとともに頭痛等にどのようにして対処すれば良いか悩む事になるでしょう。食後に決まって頭痛や吐き気が生じる場合には主として2つの可能性が考えられます。
低血糖
食後に頭痛や吐き気(いか、頭痛で記載を代表させます)が生じる場合、その原因としてまず考えることが出来るのが、低血糖症という可能性です。
低血糖症とは、血液中の糖分(ブドウ糖)が異常に低下してしまう症状をいいます。低血糖症になると、精神的なイライラが生じるなどメンタル的な問題も生じえますが、脳の活動に悪影響を与えるという問題も生じえます。
つまり、脳は糖分以外のエネルギーを使用することがありませんので、低血糖症となってしまった場合(本稿ではなぜ低血糖症になるかというメカニズム自体については割愛させていただきます)脳はエネルギー不足の状態となることになります。
エネルギー不足となった脳は、アドレナリンが作用して血管を収縮させます。その結果として、頭痛が起きることになります。食後に起きるのは低血糖の症状は食後に引き起こされやすいためです。
低血糖症による頭痛は決して珍しいケースではありません。というのは、食生活の不規則化などにより、程度の違いも考慮に入れれば、日本人の40パーセントは低血糖症であるという分析もあります。低血糖症が多い以上、それに伴い頭痛が生じることも多いということができます。
低血糖症による頭痛は、軽度なものであれば食後の頭痛以外に目立った症状が生じることはありません。ただ、食後に決まって頭痛が生じるということは大変つらいこととともに、不安感・低血糖症悪化の危険性などもありえます。
食後に決まって頭痛が生じる場合には、まずは低血糖症の可能性を疑い、内科などで相談をされることがおすすめできます。
偏頭痛
次に、食後に頭痛が生じる場合、偏頭痛が発症しているという可能性があります。偏頭痛は、いわゆる頭痛持ちと言われるもので、頭の側面がずきんずきんと脈動を打って痛むことが特徴です。また、痛みの程度はかなり強いものとなります。
偏頭痛が生じるメカニズムは、(完全に解明されているわけではなく種々の考え方があるところですが)一般には、セロトニンという物質が影響し、血管が神経を刺激することが原因と言われます。(他にも三又神経という神経が以上活動を起こしてしまっていることが原因という考え方もあります)
食後に何らかの理由でこの偏頭痛発作が生じる身体リズムとなってしまっている場合に偏頭痛として食後に頭痛が生じることがあります。
重大な病気による食後の頭痛の可能性は?
食後に決まって頭痛が生じるというとなにか命に直接関わる重い病気があるのではないかと考えてしまわれる方もおられるかもしれません。命に関わる重い頭痛としては、くも膜下出血や脳腫瘍などが考えられます。
しかし、命に直接関わる頭痛であれば、食後だけに痛むということはあまりありません。
例えば、くも膜下出血による頭痛の場合、まるで鈍器で殴られたような痛みが生じ、食後だけに痛むというようなことはあまり考えられません。
食後という状況に限って頭痛が生じるのであれば、直接に命に関わる重い病気の頭痛であることは考え難いと一般には言うことができます。
とはいえ、低血糖症は放っておいてよいものではありません。また、偏頭痛の痛みはとても辛いものですので、我慢することは難しいものです。食後に決まって頭痛が生じる場合には、低血糖症による頭痛や偏頭痛である可能性を考えて内科医に相談されることが大切です。
まとめ:食後の頭痛の2つの原因
以上、本文で述べました食後の頭痛についてポイントをまとめますと以下のようになります。
- 食後に生じる頭痛-可能性として、一般的には①低血糖症による頭痛②偏頭痛の可能性が考えられます。
- 食後に限って頭痛が生じる場合には、直接に命に関わる頭痛である可能性(例えばくも膜下出血や脳腫瘍など)は低いということができます。その意味ではある程度の安心感を持ってじっくりと対処をすることができる状態です
もちろん、食後に生じる頭痛の原因が低血糖症と偏頭痛に限られるわけではありません。病気の原因の特定はやはり医師の専門的な知見と経験により診断を受けることが何より大切です。一般的な可能性を念頭に置きつつなるべく早めに病院で診断を受けられるようにしてください。
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