妊娠してから約10ヶ月、大切に育ててきた我が子との対面は、とても感動的なものです。しかし、生まれたら、おしまいじゃないんです。そこから、怒涛の育児がスタートします。
まだ、産後の疲れが取れない状態なのに、赤ちゃんは待ったなしですよね。ホルモンバランスも関係して、産後、ノイローゼになってしまうママも少なくないでしょう。育児ノイローゼは放っておくと、ママにも子どもにも良くありません。
今回は、育児ノイローゼについて、詳しくまとめていきます。これは、パパにも是非、読んでもらいたいです。
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目次
育児ノイローゼとは?
育児ノイローゼとは、一般的に、出産・育児の間に、子育て中のママがかかる可能性のある精神症状です。育児ノイローゼと言うのは、正式な名前ではなく、育児において起きる不安や、不眠、欝など、様々な症状を総称したものです。
育児ノイローゼは、子育て中のママなら、誰にでもなりうる危険があるものです。「育児ノイローゼかも」と自分で感じる場合もありますが、中には自覚がなく、悪化してしまい、果てには子どもに虐待や心中を図ってしまうなどの事件に陥ってしまう事もあります。
育児ノイローゼになりやすい時期は?
【生後1ヶ月頃】
産後の疲れもある中、慣れない育児で疲れてくる時期です。それでも赤ちゃんは待ったなし!睡眠不足も精神的に不安定になる原因になります。これが2人目以上になると、上の子のお世話も重なるので、辛い時期です。
【生後6か月頃】
赤ちゃんが6ヶ月くらいになって、動き回るようになるころも多いです。動くようになると目が離せなくなりますし、後追いや夜泣きが始まったりで、ママもストレスを感じるようになります。離乳食も気になってくる時期ですね。
【1歳頃】
この頃は、少しずつ自我も出てきて、昼寝の時間も減ってきます。そうするとママの息抜きはおろか、家事をする時間も取れなくなってきます。発達なども気になってくる頃ですよね。
【2歳】
そして1歳になって、ちょっと楽になってきたかなと思った頃に、訪れる、「イヤイヤ期」と言われる「魔の2歳児」はかなり手ごわいです。何しても「いや!」ばかりで、ママも思い通りに事が運べなくて、イライラしてきてしまいます。「トイレトレーニングも気になるころです。
【3~4歳】
第1次反抗期が始まる3~4歳の頃も多いです。この頃になると、自我がますます強くなります。「自分でしたい!でもできない!」と子ども自身もイライラして癇癪を起したりします。
育児ノイローゼの症状をチェックしてみましょう
育児ノイローゼの症状を挙げていきます。心配なママやパパは、チェックしてみて下さい。
・なんでも悲観的になり、何でもないのに涙がでてくる
・ちょっとのことでパニックを起こしてしまう
・眠れない
・食事が摂れない、逆に過食してしまう
・無気力
・子どもを可愛いと思えない
・人に会う、外に出ることが億劫になる
・必要以上にイライラしてしまう
・子どもや家族に当たってしまう
以前はそんなことなかったのに、上記の症状が頻繁にあるようなら、育児ノイローゼを疑ってみて下さい。また、本人に自覚がないことがあるので、ママの様子を見て、周りの人が気が付いてあげてくださいね。
なぜ育児ノイローゼになってしまうの?
望んで産んだはずの、かわいい我が子、それなのに育児ノイローゼになってしまうのは何故なのでしょうか?
ホルモンバランスと自律神経が乱れるから
妊娠中から産後と、ママのホルモンバランスは乱れやすくなっています。それに加えて、産後の疲れや寝不足などから自律神経も乱れてきます。悲しくないのに、涙が出て来たり、イライラしたりしてしまうのです。
密室育児
産後すぐや、子どもが病気になった時など、子どももママも、しばらく外出することができない時期があります。1日中誰とも話さず、子どもと2人きりなんて状態は、かなり辛いものです。特に、結婚で遠くに引っ越してきて、友達も近くにいないとなると、悩みを打ち明ける相手もいないため、ママひとりで抱え込んでしまうのです。
夫や家族との関係
パパが育児に協力してくれなかったり、仕事などで遅くなってしまうなど、ママひとりで育児と家事を全て熟さなければならなくなります。しかも、家事は産前と変わらない量をです。それでは、ママは、いっぱいいっぱいになってしまいます。2人の子どもなのに、「育児は母親の仕事」なんて思ってるパパだと、ママは追いつめられる一方です。
それから、姑さんなどからの、「母乳足りないんじゃない?」などと言った言葉も、ママを追いつめるキッカケになってしまう事もあります。
ママ自身の性格
子育てって、思い通りに行かないことばかりです。でも、まじめな性格のママは、どうにかして、家事も育児も完璧に熟そうとしてしまいがちです。それが出来ないと、自分のせいだと責めて、落ち込んでしまいます。子どもの発達にしても、人一倍気にしてしまいます。
そして、極度に心配性や神経質な性格のママも育児ノイローゼになりやすいです。赤ちゃんの様子一つ一つに神経を配って、少しでも他の子や育児書などと違ってしまうと不安になってしまい、悩んでしまうのです。
もちろん、性格に関係なく、育児ノイローゼになってしまう可能性は十分にあります。それだけ育児は大変なのです。
次ページ:育児ノイローゼが周りに及ぼす影響は?
育児ノイローゼが周りに及ぼす影響は?
育児ノイローゼになると、ママから笑顔が消えてしまいます。また、無気力から子どものお世話も出来なくなってしまうかもしれません。そうなってしまうと、子どもに良い影響があるとは言えませんよね。ちいさな赤ちゃんでも、ママの気持ちは感じることが出来ます。そして、最悪のパターンだと、虐待をしてしまう、なんてことになりかねません。
子ども以外にも、パパとの関係に問題が出てくることもあります。
育児ノイローゼになると家事などもままならないことがあります。そして、イライラから、パパに当たり散らしてしまったり・・・。そうなってしまうと、パパも辛くなってしまい、支え切れなくなってしまいます。実際に、育児ノイローゼで、離婚に至ってしまったというケースは少なくありません。
このように、育児ノイローゼはママ自身だけじゃなく、子どもや夫婦にも大きな影響を及ぼすことがあるのです。
育児ノイローゼを克服するには?予防にも〇
育児ノイローゼかもと思ったら、早いうちにパパに打ち明けて下さい。育児ノイローゼの克服には、パパや、周りの理解と協力は必要不可欠です。そして、必要であれば、医師の診断を受けて、対処をしてもらって下さいね。
おかしいなと思ったとき、ひどくなる前に出来る対処法を紹介します。これは、是非、パパにも読んでほしいです。これは、予防にもつながりますよ♪
少しでも子どもと離れ、一人になれる時間を作る
完全母乳の赤ちゃんの場合は1日離れるのは難しいので、授乳済ませて、次の授乳までの間でも良いですし、1時間でも良いです。とにかく子どもと離れて一人の時間を作ってみて下さい。パパや、ばぁばでも、保育園などの一時保育を利用しても良いです。
ひとりで、カフェでお茶したり、夕飯の買い物にスーパーに行くだけでも、かなり気分が違いますよ。
子ども以外の人と話す
密室育児で、パパが帰ってくるまで、誰とも話さなかったなんて事も育児中は、結構あります。それでは息が詰まってしまいます。保育園の園庭開放や、地域の子育て支援センターなどに出向いてみて下さい。そこで、月齢が近いママさんや、保育士さんなどと話をすると、良いアドバイスがもらえたりするかもしれません。
子どもも支援センターなどで、遊んだら、お昼寝もぐっすり寝てくれます。
ママのためにパパができること
育児ノイローゼの克服にパパが出来る対処法を紹介します。
まずは、育児ノイローゼになったのは、ママのせいではない事を覚えておいてくださいね。育児ノイローゼになってしまったのは、ママが一生懸命、子育てに奮闘してきたからなのです。で、パパに出来ることですが、パパも仕事で疲れているかもしれません。でも、ママも自分の時間を犠牲にして子育てしています。
早く帰って来た時など、積極的に子どものお世話をしてあげて下さい。お風呂にゆっくり入らせてあげるだけでも、かなり嬉しいです。その間は、子どもが泣いたりしても、なんとか頑張ってください。休日にママだけで買い物などに行かせてあげるのも良い事ですね。
それから、ママの話を聞いてあげこと。子どもが寝た後にでも、ゆっくりお茶をしながらでも、夫婦の時間を作ってみて下さい。パパが少しでも子どもやママを気にかけてくれることで、かなり気持ちが楽になるのです。育児ノイローゼは夫婦で克服していきましょう。
最後に・・・
ママさん、いつも子育てお疲れ様です。育児は、本当に悩みが尽きませんね。でも、完璧な子育てなんてないのです。「まぁ、いっか」の気持ちも大切ですよ。ちょっとは肩の力を抜いてみて下さい。
そして、辛い時、誰かに頼ることは悪い事じゃありません。パパでも保育園でも、頼れるものは全部使って、楽しく育児しましょうね。子どもはママの笑顔が大好きです。
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