あなたは子供を叱る時、きちんと叱れていますか?子供を叱る時には、ただ叱ればよいものではありません。叱る側が気を付けて叱らなければ、子供に何も伝わっていない可能性があります。
では、子供を叱る時に大人が守らなくてはいけないことは何なのでしょう。なぜ叱る側に気を付ける必要があるのでしょうか。それを守ったことにより、子供にはどんな影響があるのでしょうか。
今回は、“叱る”ということを、もう一度深く考え直し、より良い子育てになるような工夫をご紹介していきます。
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目次
これは危険!やりがちな叱り方
叱り方なんて、正直深く考えたことなどないですよね。”悪いことは悪い“と、きちんと伝えることは親の責任だということは間違っていないと思います。でもその強い責任感が返って裏目に出てしまうことも…。
「ダメ」を言いすぎる
「危ないからやっちゃダメ」、「迷惑だからやっちゃダメ」。これは子供を想う親心の部分もあるので、よく言ってしまいがちですが、「ダメ」を言いすぎると子供はだんだんと自発性を持たなくなってしまいます。また、親の言っていることを聞き流すようになってしまいます。
子供の頭の上で怒鳴る
子供と大人の身長差を考えると、日常生活ではよくあり得ることですよね。でもここで問題なのが、お互いの表情が見えないことなのです。怒っている側がどんな表情で怒っているか、怒られている側はどんな表情で聞いているか、この視覚からの情報があるのと無いのでは、伝わり方もだいぶ違ってきます。
また、自分より大きい人から叱られると、恐怖心しか感じられなくなり、叱られている内容は頭に入ってこなくなってしまいます。
叱ったら叱りっぱなし
”悪いこと“と伝えることはとても大切なことですが、叱りっぱなしにしてしまうと、子供がいくら受けとめ、改善してもその努力を親は見逃してしまうことになるのです。結果子供は、「親は見ていてくれない」と感じるようになり努力することをやめてしまうのです。
叱る時に大人が守らなくてはいけないこと
では、叱る時にどのようなことに気を付ければ、言いたいことが子供に伝わるのでしょうか。どうすれば信頼関係を壊さずに叱ることができるのでしょうか。
きちんと子供の目線になって目を見て話をする
叱る時には、親がきちんとしゃがんで、子供と目線を合わせて、目を見て話してあげましょう。この時に大切なのは、子供もきちんと親の目を見るように伝えてください。普段の会話とは違う雰囲気なだけでも子供は一気に集中力が高まるでしょう。
子供の意見を聞きながら、どうすればよいのか一緒に考える
一方的に叱るのではなく、子供の考えや思いもきちんと聞いてあげましょう。もしかしたら叱る必要のない原因かもしれません。話を聞き、どうすればよかったのか一緒に考えることで、子供も同じことを繰り返す可能性が低くなると思います。
何がダメなのか明確に伝え、長時間怒らないようにする
大人だって長い時間叱られるのはいい気持ちがしませんよね。子供だって同じです。あまり長い時間叱っていると、子供は何を叱られているのか分からなくなってしまいます。何に対して叱っているかをきちんと伝え、なるべく短めに解決しましょう。その方が子供も理解してくれるはずです。
子供の人格を否定しない
これは是非守ってほしいことなのですが、「だから○○ちゃんはだめなんだよ」なんて思わず言ってしまっていませんか?このようにその子供自身を否定するような叱り方は、自分に自信が持てなくなり、子供の心に大きな傷を与えてしまう可能性があります。相手が、一番信頼して大好きなご両親ならなおさら悲しいと思います。子供に自信を持たせるのも、自信を持てなくさせてしまうのも、どちらも親なのです。
叱った後は沢山コミュニケーションをとる
子供は叱られた後、とても落ち込んでしまいますよね。落ち込む時間、考える時間、反省する時間は大切だと思います。でも子供に十分その様子が見られたら、親の方から関わってあげましょう。そうすることで気持ちの切り替えの良いタイミングとなり、親子の関係も良好になるでしょう。
叱ったことが出来たときは沢山褒めてあげる
上記でお話しした、“叱りっぱなし”にならない対策法として、叱った後の子供をよく見守ってあげて下さい。子供が何らかのアクションを起こしたら、それはきちんと子供に伝わっている証拠です。その行動を見逃さず、必ず褒めてあげて下さい。子供は、ちゃんと自分を見ていてくれているという安心感が持てて、親に対しての信頼感も壊れず、叱られたことに対してより気を付けるようになります。
両親二人で怒らない
家の中で頼れる大人は、お父さんとお母さん、二人だけです。二人に叱られてしまうと、子供は心のよりどころを失い、不安感でいっぱいになってしまいます。どちらかが叱ったら、どちらかはなるべく子供の味方になってあげて下さい。味方になるということは、決して子供の行動を肯定するということではなく、「もうやらないよね?」、「わかったよね」などと優しく言葉をかけてあげるだけでいいと思います。それだけで子供は安心し、心から反省できる環境になると思います。
怒鳴らない
あまり大きな声で勢いよく叱られてしまうと、子供自身は「叱られている」という感覚ではなく、「また大きな声で何か言ってる」としか感じていないかもしれません。そうすると、親は一生懸命伝えているつもりでも子供には伝わっていないということになります。また、怒鳴られることで子供自身が委縮してしまいます。このようなことが繰り返されると、何をするにも親の顔色をうかがって行動するようになり、自分の行動に自信が持てなくなります。どうか、怒鳴ることで子供らしさをなくさないであげて下さい。
叱ったことはブレないようにする
よく、親の都合で叱ったり、叱らなかったりということがあります。このようなことがあると、子供は、本当は何が正しいのか分からなくなってしまいます。「昨日は片付けないことを叱ったが、今日は時間がないから片付けなくても叱らない」。これでは子供は迷ってしまいますよね。なるべく一度言ったことは変えずに、言い続けてあげて下さい。きっと理解してくれる時が来ます。
まとめ
いかがでしたか?今回は子供を叱る時に大人が守らなければいけないこととしていくつかご紹介しましたが、大切なのは親子の信頼関係だと思います。少しだけ子供の立場になって考えてあげると、自然と子供に寄り添った叱り方が出来ると思います。子供のことをよく分かっているのは、他の誰でもない、親なのです。自分のお子さんの特徴などをよくとらえながら、今回ご紹介したことを少しでも交えていただき、より良い関係を築いていっていただければ幸いです。
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