子育ては悩むことの連続。「ウチの子、育児書と比べて成長スピードが遅いみたい」「同じ月齢のお友だちはできることが、ウチの子はできない」など、子どもの成長に合わせて、悩みは増えていくばかりです。さらには成人を迎えても尚、親の頭を悩ませることはたくさんあるらしい!
ここからは、まさにエンドレスとも言える子育ての悩みについてご紹介します。悩みすぎてイライラしている方は、ちょっとブレイクタイム。一緒に頭のからまりを整理していきましょう。
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年代別子育ての悩み
乳児期
- ○授乳間隔が短くて眠れない
- ○夜泣きが多い
- ○卒乳・断乳ができない
出産を終えてひと安心…と思ったら、授乳、オムツ替えと、休む間もなくママの仕事がはじまります。授乳間隔には個人差がありますが、3ヶ月程度までは昼夜問わず2~3時間おき。一度の授乳でお腹を満たせないときは、間隔はさらに短くなります。
また双子は交互に授乳となると、ほとんど睡眠が取れません。特に母乳の方はママの代わりがいないので、眠れないツラさをママが一人で抱え込んでしまいます。
赤ちゃんは一人で眠りにつけません。入眠も乳児期に教えていくことのひとつ。その過程では、何かの拍子で赤ちゃんが目覚めてしまったときには、再び眠りにつけるよう親が付き添う必要があります。夜に頻繁に泣いて起きてしまうと、親は細切れにしか睡眠を取れず、気力体力を蝕みます。
せめて寝かしつけだけでも、とパパが担当することもありますが、徹夜状態となり、次の日の出勤がツラい…というのもよく聞く話です。
乳児期最大の悩みが、卒乳・断乳でしょう。離乳食の進み具合、赤ちゃんの健康状態などを見極めて行ないますが、おっぱいが精神的安定剤となっている赤ちゃんは、親のタイミングで止めることが難しいようです。
離乳食完了を迎える1歳ごろに行なう方が多いですが、個人差が大きく、お友だちの状況が特に気になるトピックス。卒乳してほしくてもできずに悩んでいるママにとって、ママ友の卒乳宣言はツラいカミングアウトですね。
幼児期
- ○トイレトレーニングが進まない
- ○言葉の発達が遅い
- ○保育園・幼稚園などの集団生活に馴染めない
生まれてからオムツしか知らない子に、トイレという場所を教え、用の足し方をしつけるのは相応の時間と労力を要します。オムツを取っての訓練では、おしっこやうんちを失敗するのは日常茶飯事。
おもらし処理だけでも大変なのに、いつまでもオムツが取れない…という日々が続くと、できない子どもへのストレスで厳しく当たってしまうことも。トイレトレーニングにまつわる話では、親が精神的に圧迫されてしまうエピソードが多く聞かれます。
言葉は1歳頃に初めての発語が聞かれてから、2語文、3語文と語彙が増え、2歳半以降ではペラペラと文章でお話しするようになります。
しかし、発達には凹凸があるので、2歳を過ぎてもなかなか言葉を発しなかったり、話していても何を言っているのかわからなかったり、ということも。幼稚園の入園試験の時期も迎えるので、言葉が出ない子を持つ親はセンシティブに悩んでしまいます。
幼児期は保育園や幼稚園に入園し、親から離れて集団生活を送る時期です。母子分離がちゃんとできるか、先生のお話しは聞けているか、お友だちと仲良く遊ぶことができるか、などここでも悩みは尽きません。
特に言葉が遅い子は、言葉で上手く感情を表現できない分、アクションで伝える傾向があるので、叩いたり、蹴ったりなどの行為が出現するなど、対人関係で新たな悩みを持つ人も多いようです。
学童期
- ○学校生活に順応できるか心配
- ○いじめなど友だち間のトラブル
- ○携帯電話やゲームなどの問題
小学校へ入学すると、子ども自身で考え、行動することが求められます。親と一緒にコミュニケーションを広げていた幼児期とは異なり、子どもだけの世界が急速に広がる時期。その様子は子どもから伝え聞くことしかできないので、状況が掴みきれずにやきもきすることも。
特に入学当初やクラス替えの年は、クラスメイトや先生の顔ぶれが変わるので、親も子も不安が増えます。
学校生活で親が一番気がかりなのが、お友だちとのトラブル。いじめや学級崩壊などに発展すると、親子共々、その精神的苦痛は計り知れません。深刻な事態に陥らないよう子どもとしっかりコミュニケーションを取り、常に学校情報にアンテナを張っている必要があります。
中学受験が活発な地域では、小学3年生ごろになると多数が学習塾へ通うようになり、それをきっかけに携帯電話を持たせる親が増えます。気軽な連絡手段を持つことが子どもの社会をより複雑にし、学校外でのいじめにつながるケースも。
またアプリの利用に関連し、子どもをターゲットとした悪質な事件も発生しています。管理・監督を怠らないことが親の役目です。ゲームも最近はオンライン化が進み、スマホと同様の不安要素を抱えています。
そして何よりも怖いのが、ゲームに没頭しすぎて、勉強や睡眠などの日常生活を損なうこと。与えるときのルールづくりも、親が責任を持って行なうべきでしょう。
思春期
- ○親子関係の悪化が不安
- ○親の知らないところで広がる交友関係
- ○高校・大学受験など人生の岐路に直面
思春期は、女子は初潮、男子は声変わりなど、身体の仕組みが子どもから大人へと変わる第二次性徴の時期です。個人差はありますが11歳ごろからと言われています。思春期の特徴的な心の変化は、感情の起伏の激しさ、いらだち、強い劣等感、反抗的な態度、攻撃性、自己中心的な発想、などなど。
これらをすべて親が受けとめていくと考えると、気が遠くなります。もちろんすべてに上手く対処できるわけはなく、日々の衝突を通じて成長していくので、親子共に悩み苦しむ時期となるかもしれません。
親と衝突する機会が増える反面、友人との関係が深まる時期です。居心地が良かったり、刺激的だったり、憧れだったりと、自分基準でのコミュニティを形成していくため、徐々に親の知らないところでの交友活動が活発になります。
異性との交際もはじまるなど不安は尽きませんが、ここで子どもの世界に親が相変わらず介入してしまうと、過干渉などの別の問題を引き起こすこともあります。対応が悩ましい時期です。
親子関係に神経を尖らせる中、子どもたちは受験シーズンへと突入します。子どもの人生を占う大きなイベント。実際に頑張るのは子どもであっても、周囲の環境を整えるのは親の仕事です。学費準備も本格的に。精神的・金銭的にも踏ん張りどころです。見守ることしかできずとも、親の気は休まるところを知りません。
成人期
- ○親からスムーズに自立できるか
- ○就職や社会生活における不安
- ○結婚に関する悩み
18歳を迎えると、子どもたちもいよいよ大人の世界へと足を踏み入れます。進学や就職などの大きなライフイベントを経て、精神的に落ち着き、自己を確立。自分の人生をどのように歩むのか、自らで責任を取りながら社会生活を送ることとなります。
この過程がスムーズに進むか否か。すでに後方からそっと子どもを見守る存在となった親は、陰ながら気を揉むところです。就職先が決まらない、引きこもり状態が続いているなど、社会生活の良好なスタートが切れない場合、いつまでも親の庇護の下に暮らす必要が生じ、大きな悩みの種となります。
特に就職先に恵まれるかどうかは、その後の人生設計に大きな影響を与える要素です。選択はもちろん子どもの意思に任せるものの、いわゆるブラック企業ではないか、という点などの見極めなどに関しては、社会人の先輩である親のアドバイスもあって然りでしょう。
順調な社会生活を送りはじめてホッとしたところで、次に持ち上がる悩みは結婚です。近年は晩婚の傾向もあり、結婚の意思はあるのか、子どもを持ちたいのか、という疑問は、長らく続く悩みとなるようです。家業があるお宅では後継者問題も絡むため、親にとっても真剣にならざるを得ない重要事項。
一方で非常にパーソナルな悩みでもあるので、立ち入り過ぎると反抗期以来の衝突が起きてしまうことも。親子関係を悪化させるケースもあるようです。
よくある子育ての悩み3つ
反抗期
子育て中の方であれば一度は耳にする反抗期という言葉。子どもの反抗期は人生で二度あります。一度目は幼児期の2歳ごろ。二度目は前述した思春期のころです。親の悩みはただひとつ。「子どもが言うことをきかない!」ということ。
どちらの時期にも共通して言えるのは、子どもの自己を大切にすることの重要性です。2歳児は、「意思疎通が上手くできないけれど、主張したいことがある」という状態。イヤイヤの裏側にある子どもの本当の気持ちを汲み取ってあげましょう。
思春期の子どもは、自己の確立のために日々自分と向き合っているので、自分の思いや考えが最重要事項。親の客観的な意見は、まっとうであっても受け入れ難いかもしれません。子どもの人格や意思の尊重を最優先にした対応が必要です。
しつけ(褒め方・叱り方)
親たちが常に悩んでいるしつけの仕方。最近では叱らないしつけが主流となってきていますが、「褒めてばかりでしつけられるの?」「悪いことはキツく叱らないとわからないのでは?」という不安の声も聞かれます。大切なのはメリハリ。
「悪いことは悪い」と真剣に叱る必要がありますし、「良いことは良い」と一緒になって喜んであげることも重要です。しつけを通じて子どもに伝えたいことは、善悪の判断方法。何が悪くて、何が良いのか、それが理解できれば、社会生活を円滑に送ることができるパーソナリティが育つでしょう。
そのためには、いけないことをしたらしっかりと叱ることも欠かせません。ただし、すぐに結果を求めないでください。小さな子どもは「一度でわかれば天才!」くらいに思って、伝えたいことを何度でも根気強く伝えていきましょう。
食事
生後6ヶ月ごろから離乳食がはじまると、「好きなものしか食べない」「食べる量が少ない」など、さまざまな食事の悩みが出てきます。あれこれ工夫しても上手くいなかいとイライラが募り、食事中に声を荒げるなどの悪循環に陥ることも。
毎日のことなので、悩みを抱えながらの生活はツラいですね。まずは肩の力を抜きましょう。今は人々の健康状態が良い世の中。一週間で必要な栄養が摂れていれば問題ありません。学校給食などもそうした方針の下に献立がつくられています。目の前の一食、今日の三食、食事が上手くいかなくても大丈夫。
それよりも、食事の時間を楽しむことを心がけてみてください。親との楽しい食事の記憶は、子どもにとって一番の食育となるでしょう。嫌いな食べ物を泣きながら食べるより、よっぽど心や身体を豊かにしてくれるはずです。
理想の子育てとは
子育て=自分の成長
子どもとの暮らしは忍耐の連続。今まで自由にできたことが「子どもがいるからできない」と感じる瞬間はたくさんあります。でも一方で、子連れママパパだからこそできること、わかることもありますよね。子ども目線の新しい世界を知ることで、視野が広がることは間違いありません。
子育ては、子どもの人生と深く関わり合います。自分以外の人生を受け入れるということは、それだけで自らの人間的成長につながることは言うまでもないでしょう。
子どもの将来像を考える
息つく暇もなく毎日の子育てに没頭していると、目の前のことばかりが気になり、重箱の隅をつつくような言動が増えることも。そうすると、子どもも家にいるのが苦しくなるかもしれません。親だって、毎日笑顔で子育てをしたいにきまっています。
そんな時には、子ども将来の姿を思い描いてみてください。1年先、2年先、10年先でも構いません。少し先の未来に思いを馳せてみると、今の悩みがちっぽけなものに感じられます。オムツをして小学校へ通う子はほとんどいないし、偏食でも病気知らずの大人はたくさんいるはずなのです。
また、先輩ママの話に耳を傾けるのもおすすめです。きっと「今が一番かわいいときよ。たくさんかわいがってね」と言ってくれますよ。ちょっと先の未来を歩む人からのアドバイスは、頼りがいがあって、心をスッと軽くしてくれます。
お互い我慢が大事
子どものペースに合わせようと、親は自分の意思を抑えてしまいがちです。確かにそうしなければ日々の子育ては上手くいかないシーンが多く、必然とも言えます。ただ、何もかも子どもの思いどおりに環境を整えていたらどうでしょう。
子どもは「世界は自分の思いどおりになる」「親は自分の思いどおりに動く存在」と、間違った解釈をしてしまうかもしれません。親は子どもの召使いではなく、ひとつ屋根の下に住むパートナー。時には親の意思を尊重してもらうシーンがあって良いはずです。
必要な我慢があることを知った子どもは、将来、正しい社会性や忍耐力を身に付けることができるでしょう。
まとめ
毎晩、子どもの寝顔を眺めながらどんな思いを抱いていますか?「毎日ありがとう」「大好きよ」それとも「やっと寝た…」「今日も怒ってばかりでごめんね…」でしょうか。毎日寝顔に謝るような日々では、親の心が壊れてしまいます。たった5分のコーヒーブレイクでも構いません。自分の時間をつくりましょう。
イライラした気持ちから少し解放されるかもしれません。自分を大切にすることが、子どもを大切にすることにつながります。子育ての悩みは尽きることはありませんが、ストレスを上手にコントロールしながら、長いようで短い子育て期間を楽しんでいきましょう。
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