子育て中のママたちのストレスが限界に来ています。思いどおりにならない子ども、すべてを任されている家事、家計を助けるために仕事もこなす…。
常時マルチタスクで動いている現代のママたちの心や身体は、いつも無理をしている状態。脹れ上がったストレスは、いつ爆発してもおかしくありません。
ママの心や身体が壊れてしまってからじゃ遅い!最悪の事態を迎える前に、どうすればこのストレスから解放されるのか、一緒に考えていきましょう。
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目次
子育てストレスが溜まる原因
物理的原因と精神的原因
泣き声
何よりも耳につらいのが子どもの泣き声。言葉を発するまで、赤ちゃんは泣くことでしか自己を表現できません。
不快なことや驚くことがあるとすぐに泣いてしまいます。怖がりや、喜怒哀楽がはっきりしているタイプ、体力のある子は特によく泣きます。小一時間、平気で泣き続けるツワモノも。
その間、親は泣き止ませようと必死です。抱っこしてみたり、授乳してみたり、お散歩に出かけてみたり…。昼夜構わず、TPO問わずですので、親は気が抜けません。
また2歳頃のイヤイヤ期の子どもは、気に入らないことがあるとかんしゃく泣きを始めます。欲しいおかしを買ってもらえず、スーパーの床にひっくり返って泣きわめくなんてこともよくある風景。そのたびに振り回される親はグッタリです。
行動の制限
物理的に一番ストレスを感じるのは、子どもがいることで親の行動範囲が制限されることでしょう。授乳中はアルコールを摂取できませんし、長時間子どもから離れることもできません。
「友人と居酒屋で飲みながらゆっくり語り合うことが一番のストレス解消!」。そんな生活スタイルを楽しんでいた人にとっては、苦痛が大きいかもしれません。
また格式のあるレストラン、カウンター席のみのラーメン店など、子どもに向かない場所は行きづらい。
美術や音楽鑑賞など静粛を求められる場所へも行きづらい。そもそも、ちょっとショッピングなんてことも、子どものご機嫌次第では楽しめなかったりします。
出産前は大人の時間を存分に楽しんでいた人ほど、フラストレーションがたまります。
失われる自分の時間
子育て期間中はすべてが子ども中心の生活。月齢が低いほどに手間がかかり、一日のほとんどを子どものお世話に費やす時期もあります。0歳児ならば、授乳とオムツ替えだけで一日が終わるように感じる日も。
また離乳食が始まると、大人とは別のおかずを用意する必要があるので、食事の手間も増えるばかり。椅子に座ってホッと一息つけるのは、子どもが寝ているときだけかもしれません。
ただ、昼寝の合間に気分転換の読書を…と思っていても、そういうときに限って寝てくれなかったり、すぐに目が覚めてしまったり、ということもしばしば。自分のペースで自分のための時間を確保できないことにストレスを感じる人は多いでしょう。
不安と緊張
未熟で無力な赤ちゃんをお世話する中で、人の命を24時間託されていることにプレッシャーを感じる人も多いようです。「私がちゃんとお世話しなければ、この子はどうなってしまうのだろう…」という強い母性が、心を常に緊張状態にしてしまうのです。
そうした状態が長く続くと、心のバランスを失い、いわゆる“産後うつ”に苦しむこともあります。
また、小さな子どもには突然の病気や怪我などがつきものです。40度近い発熱や、段差から転げ落ちたなど、ヒヤッとする思いはどの子にもひとつはあることでしょう。
免疫力の低い子や、早くから集団生活を送る子は病気をもらいがちなので、親は赤ちゃん時代から突発的な病気などの対応にも、常に気を揉むことになります。
頼れる人がいない
“ワンオペ育児”という言葉をよく耳にするようになりました。夫の仕事が忙しく、平日はママが一人で子どもの面倒を見ているご家庭も多いのではないでしょうか。
転勤を繰り返している、縁のない土地に自宅を購入したなどのケースでは、近隣に頼れる親族がいないため、「少しの時間で良いから子どもの面倒を見て欲しい」というときの援助が期待できません。
ママが身体を壊しても、子どもの面倒を見なくてはならない。子どもが体調を崩しても、必要な買物には一緒に連れていかなければならない。どんなときも孤軍奮闘の日々を送っていると、ママはより一層気持ちをすり減らし、孤独へと向かってしまいます。
育児ストレスから出る症状
情緒不安定になる
精神的にストレスフルな状態が長く続くと、自分の感情をコントロールできなくなり、涙が止まらなくなったり、イライラが抑えきれなくなったり、情緒が不安定になります。
そのような中でも休みなく続くのが子育て。常に目の前にいる子どもに、そうした負の感情が向けられるのは言うまでもありません。
イライラして子どもに八つ当たりしてしまう。そんな弱い自分に失望する…という負の連鎖は、自己否定にもつながるつらいスパイラル。
さらなるストレスを抱え、心身を失う病にもつながる怖い症状です。もちろん側にいる子どもにも悪影響を及ぼすことは、言うまでもありません。
免疫力が低下する
子育て中の親は、常に心身ともに無理をしている状態です。そのような状況下では、身体の自然治癒を促す免疫力はかなり低下していると言えます。そこに加えて、子どもが保育園や幼稚園へ通いだすと、さまざまな種類の病気をもらってきます。
子どもは罹患しながら免疫をつけていきますが、看病する親も同じかもしれません。子どもの病気を親がもらうということは日常茶飯事。
特に感染力の強い夏風邪や冬季のウイルス性胃腸炎などは、一家全滅の危機を迎えたという結末もよく聞かれる恐ろしい話です。
またアレルギーの発症や、肌トラブル、抜け毛などのマイナートラブルも多く聞かれます。すでに疲れ切った身体は異物への抵抗力を失い、敏感に反応を示してしまうのでしょう。
ストレスを溜め込むその前に…
ストレス対処法
深呼吸
深呼吸は体内にたくさんの酸素を送り込む行為で、血流内の酸素量を増やし、血行を良くしてくれます。
血のめぐりが良くなると、血行不良によって起こる自律神経の乱れが改善に向かうと言われています。深呼吸をすると気分が落ち着くように感じますよね。そこにはちゃんと科学的なメカニズムがあるのです。
マタニティヨガなどで、深呼吸の方法に触れたことがある人も多いのでは。ヨガは深い呼吸を行ないながらポーズをとることで、心身を調整する動作です。骨盤を整える動作も多く、女性にとっては心身のリラックスに適しています。
ママ友との助け合い
子どもと二人きりの時間が長いと、本音を吐き出す場所がなく、ママの孤独はさらに強くなります。
そんなときに心強いのがママ友の存在。テレビドラマの影響などで「ママ友はコワイ」という印象を抱いている人もいますが、普段の生活で出会うママ友は、同じときに同じ年代の子どもを育てる同志。今、この瞬間、同じ悩みを共有したり慰め合ったりできる貴重な存在です。
グチばかりの会話だって良いでしょう。子育てのストレスをきっと分け合うことができるはずです。また、お互いの子どもを遊ばせ合ったり、預け合ったりすることで、子育ての物理的な負担をシェアすることもできます。子育て時代を乗り切るための心強い仲間です。
漫画・アニメの世界に現実逃避
ときには目の前のことをすべて忘れて、現実逃避することも大いにアリです。いつも子どものことでいっぱいになっている頭の中を、別のことで埋め尽くしてみましょう。脳内ストレスの解消に効果的です。
例えば、子ども時代や独身時代にハマっていた漫画やアニメなどはありませんか?漫画を読んだり、アニメを観たりというのは、自宅で気軽にできることなのでおススメです。
もし子ども向けの内容であれば、子どもと一緒に読書やアニメ鑑賞なんていうのも良いかもしれません。家事のことは一切忘れて、子どもと一緒になってフィクションの世界にのめり込んでくださいね。
外出
「朝から家事と育児に追われ、昼ごはんを支度して、子どもをお昼寝させて、もう夕飯の準備…今日も一日外に出られなかった…!」。
子育て中はそんな日もあるでしょう。目の前にはやるべき家事が山積み。家にいるとどうしても目に入るので、やらない自分へのプレッシャーも強くなってしまいます。
そんなときは、思いきって朝から外出してしまいましょう。一日くらい掃除をしなくても、外食の日があっても構わないのです。
まだ月齢の低い赤ちゃんであれば、家のまわりをぐるりと一周する、近所の本屋さんで立ち読みして帰ってくる、それだけでも気分転換になるでしょう。
子どもが大きくなれば、近くの公園、そして遠くの公園へと距離を延ばし、そのうちに親子共々おでかけにも慣れてくるでしょう。
もともとアクティブに活動していた人は特に、行動範囲が広がると精神的な満足度も高まるようです。
涙活
「何もかも疲れて気力が湧かない」「ちょっとしたことで泣きそうになる」。産後のホルモンバランスの変化によって、感情の起伏が大きくなる人も多いです。心底疲れたときは、我慢しないで泣きましょう。
泣くことは最大のデトックスとも言います。鬱々とした感情を溜め込むことがストレスの原因となるので、泣きたい気持ちは無理せず解放してあげてください。
何かひとつ「これは泣ける!」という本や漫画、映画、ドラマなどはありませんか?自分なりの泣ける一品を探しておくのも良いかもしれません。
叫ぶ
内に籠った気持ちを解放するのには、叫ぶということも良いようです。大声を出すことで身体の血流が良くなると言われ、深呼吸と似た効果が期待できます。
某人気ドラマで、主人公の女性が彼のグチをクッションに顔を埋めて叫んでいるシーンがありましたが、TPOを考えると、都会の生活ではなかなか気持ちよく叫べる場所はありませんよね。
トイレの中、お風呂の中などの密室や、もし外出できるようであれば、カラオケボックスでひと叫び。そんなストレス解消法もアリですね。
パパをうまく使ってみよう
夫婦間での家事、育児の分担
日本では家事、育児の役割分担に関して、妻が担う部分が多くなりがちです。専業主婦家庭、兼業家庭、共に同様の実態があります。
この状況を放置していては、家庭での妻のストレスは増えていくばかりです。子どもを共に育てるパートナーである夫にも、家庭人としての役割を求めていきたいものです。
では、どのように分担していくのか。夫にも慣れた生活パターンや思考サイクルがあります。妻の希望の押し付けだけでは上手くいかないでしょう。
お互いに果たせる役割についてよく話し合い、夫婦ごとの最適な方法を探すことが、上手な分担への近道であると言えます。
役割を果たす中ではお互いに不具合も出ると思いますが、根気強く話し合うことです。そうして子育てに関する価値観をしっかりとシェアしていくことで、夫婦の信頼関係が深まるきっかけにもなります。
まずはちょっとのことから
今まで何もやってこなかった人に、いきなり難易度の高い役割はこなせそうにありません。まずはちょっとしたお手伝いをお願いしてみましょう。ゴミ出し、浴槽やトイレの掃除などは初心者におススメです。
また意外に隠れているのが料理男子。一人暮らし経験者に多いようです。結婚してからは妻の仕事と思い、爪を隠している人も。やり始めてみたら、週末の気分転換に良かったという話も聞きます。
しかし、実は一番手軽にできることは、自分のことは自分でする、ということかもしれません。
ワイシャツをアイロンする、クリーニングに出す、靴を磨く、自分の洗濯は自分でする、よく使う部屋の掃除をする…などなど、自分のことなのに、妻に任せきりになっていることはたくさんあると思います。身だしなみからで構わないのでお願いしてみましょう。
夫の出来ること
夫のできることは、何よりも妻のメンタルフォローではないでしょうか。どんなときも夫は妻の一番の理解者となり、頼りにできる存在でいて欲しいものです。
また、子どもにとっても遊び相手にはパパが一番。パパと遊んだ記憶というのは、いつも一緒にいるママよりも鮮明に残ると言われており、パパの子育て参加は子どもの教育に大きな影響を与えます。
その間、ママはフリーの時間を存分に楽しんで。こうしてお互いで役割をシェアしながら風通しよく子育てをすることは、良好な夫婦関係を築く上でも大切なことです。
まとめ
家庭は小さな社会。このホームベースが上手く機能しなければ、夫婦も子どもも精神的な安定や健康的な生活を手にすることはできません。仕事の効率や成果だって上がらないでしょう。
ママと子どもの孤立が進む現代の子育て。日々、ママが抱えているストレスをいかに解消していくかというのは、夫にとって、家族にとって重要な課題なのです。ママだけで悩むのではなく、ぜひ夫婦で、家族で向き合ってほしいですね。
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