レッスンで頑張ってできるようになったことでも、家に帰ってさぁ弾こうとすると「あれ?」「どうやったのかな?」とできなくなってしまうことがあります。人間は忘れていく生きものですから、レッスン後はなるべく早いうちに復習をする方がいいのですが、レッスンからの解放感と、学校の宿題、夕食に入浴にと生活の中でやることはたくさんです。
その日のうちにピアノの時間を作ることは難しいと思います。次の日に思い出せることが100%でなくても、ヒントがあれば100%の復習ができるのです。レッスン中に明日の自分に向けていかにヒントを残せるかが、レッスンを受ける時のポイントとなっているのです。
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目次
楽譜は自分のもの
ピアノのレッスンで欠かせないのが楽譜です。唯一、レッスンでも自宅でも使うものです。そしてそれは、誰のものでもない、自分の自分だけのものなのです。楽譜はピアノを習い始めた最初からあり、今からやろいうとしていることの、答えなのです。答えを見ながら問題を解いているのだと考えると、楽譜を見ずにはいられなくなりますよね。そしてその答えが自分にとって分かりやすくすれば、解いていくスピードも正解率も上がってきます。
自分が弾きやすいように工夫する
つまりは、他人がそれを見て何も感じなくても、自分さえ分かれば、自分さえうまく弾くことができればいいわけですから、何を書いてもいいのです。先生はレッスン中にいろいろな注意点を書き込んでくれます。ですが、先生が重要と思っていたポイントよりも、生徒は強く感じたポイントがあるかもしれません。そんな時は、思い切って自分の言葉で書き込んでいいのです。
レッスンでできるようになったことも、その過程を書き込んでおくことで、家に帰ってできなくなってしまった時に、もう一度自分でレッスンと同じことができるようになります。弾けるコツは人それぞれなのですから、自分なりの理解の仕方で覚えていけばいいのです。レッスン中はぜひ、お気に入りのペンを譜面台の上に置いておくことをお勧めします。
弾く前に読む
レッスン中に書き込んで満足してはいけません。それを必ず弾く前に読み返します。隅々まで読みます。先生の言葉も自分の言葉も、レッスンを思い出すように読み返します。きっとレッスンの様子が思い出され、先生がどのような雰囲気でそのポイントを教えてくださったか、書き込みきれなかった言葉も思い出してくるでしょう。練習してくる、と言ってピアノの前に座っておきながら、なかなか音を出さない子に親は(何をしているの?)「早く練習しなさい!」と言うかもしれません。でもその表情をみればそのような言葉は二度とかけないはずです。楽譜を読む子どもの顔は、ピアノを弾いている時よりもずっと真剣で集中しているからです。そしてやっと弾き始めた音を聴いて、いかにその時間が大切だったかがわかるでしょう。
残せるものは楽譜だけではない
導入期のレッスンは覚えることがたくさんあります。しかし、その時期の生徒というのはとても小さく、未就学児もいます。楽譜に書き込むことなどできません。逆に大きくなってくると、曲も難しく楽譜も細かく、おまけに塾や部活でなかなかピアノの練習もできなくなります。このような普通とは違った状況の時は、普通とは違った方法でレッスンを受けてみればいいのです。
レッスンには同席する
もしかするとそれを嫌がる先生もおられるかもしれませんが、私は未就学児、場合によっては小学生でも、お母様にはレッスンに同席していただきます。小さい子どもだけではレッスンで習ったことを覚えて帰るのは無理です。帰った時には、もしかするとレッスンが終わって教室から出た時には、半分ぐらいは忘れているかもしれません。かぶりつくように子どもの様子を見るわけではなく、あくまでも子どもと先生の世界なので、それを邪魔しない程度にレッスンの様子をメモします。
できれば、同じ楽譜を持ち込むか、コピーをするなりして、ポイントを子どもの代わりに書き込んでおくのです。家に帰って練習をする時に、そのメモを一緒に楽譜に写し直すことで、子どもはお母さんと一緒にピアノをしている楽しさ安心感を得られると同時に、レッスンを思い出すことができるのです。この作業が後々大きくなって自分で書き込むくせ、楽譜を読むクセにつながっていくでしょう。
レッスンをまるまる記録しておく
大きくなって親に同席してもらうなんて逆効果ですから、その場合はレッスンを録画したり録音したりするのがよいと思います。録画でしたら身体の使い方、呼吸の仕方も思い出すことができます。セッティングの時間などもありますから、お手軽に録音でもいいと思います。ちょっと難しいリズムや音を正確に学べるので、曲の進みは早くなります。先生の言葉も漏らさず振り返ることができるので、録画、録音はとても有効な手段だと思います。記録されていることで緊張感も増しますから、先生も怒らなくなるでしょう。
一週間の記録を作る
レッスンを振り返って練習をしていると、必ず疑問点が出てきたり、次のレッスンで学びたいことの欲も湧いてきます。今日の練習でできるようになったことでも、次の練習の時にはできなくなっていることもあります。目標をもって練習に取り組んでいると、いろいろなことを感じるはずです。それは全て明日の自分に繋がっていると思ってメモをしておきましょう。
練習を楽しむく
小さい子どもに有効なのが、練習をした日のカレンダーにシールを貼っていくことです。目に見えて達成感が分かることがやる気に繋がってきます。練習でつまづいたところには付箋を貼っていくのも同じ意味で有効ですし、苦手なポイントが分かるので、そこに集中して練習していけるということにもつながります。
大きくなってきたらノートに書き留める
一言でも一文でもいいので、練習をした感想を書きます。練習時間の最後にそれをするので、メリハリがつきますし、冷静になることができます。できなくてイライラしたままだとなかなか次の練習ができません。そして別の日にそのノートを読み返すことで目標ができます。どれだけ考えてもわからなかったこともノートに書いておくことで、次のレッスンで先生に教えてもらえば解決するとわかると、気持ちも楽になるはずです。レッスンまでに自信たっぷりで行くか、疑問たっぷりで行くか、手ぶらで行かないようにしましょう。
まとめ
ピアノは練習が大切と言いますが、塾やクラブ活動、部活に習い事などで、ピアノのことばかり考えていられません。毎日ピアノの練習をするなんて、とても無理です。でも、何もしないで行くわけにもいきませんし、先生からの宿題も出されていますから、やりくりして時間を作らなければなりません。忙しい生活の中で、効率の良いやり方で練習をしていけば、必ず上達できます。
「だって、忙しいんだもん」「だって、宿題が・・・・」「だって・・・」「だって・・」と言わずに、まずは考えることが大切です。みんなが同じとは先生たちも考えていません。一人一人にあった、その生活にあったやり方を教えてくださるはずですから、思い切って先生にそういった質問をしてください。それを考えるのも私たち講師の役目なのですから。
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