お気に入りのお洋服は丁寧に扱っていても何度か着たり洗ったりすると素材が磨耗してきます。中でもボタンがついているお洋服は、意図せずボタンがポロッと落ちてしまう事もあるでしょう。
ボタンはクリーニングになどもって行けば安価でつくろってくれるものですが、断ったボタン1つにクリーニングは…と思ってしまうのも無理はありません。
ですが、ボタン付け、お裁縫苦手なんだよな、と言う方は少なくなく、両方を億劫に感じるといつの間にかボタンが無くなってしまってせっかくのお洋服が台無し!なんて事も。
これを機に、ちょっと苦手だったボタン付けだけでも覚えてみませんか。簡単に手順や注意点を記載してゆきます。
スポンサードリンク
【まずは準備!】
必要となるのは針と糸、そしてボタン。これだけです。針は長すぎないものを選びましょう。針を通すたびボタンの縫い穴にぶつかりながら、と言うのはリズムがわるくやる気を阻害するのに繋がります。
極端に小さなボタン、極端に大きなボタンで無い限りボタンの一回り大きい程度の針が使い勝手が良いでしょう。糸はボタンの色に合わせて選択しましょう。布の色に合わせて糸を選ぶとボタンから糸が目立ち仕上がったときに違和感をあたえます。鼈甲風やカラフルなボタンの場合はボタンの縫い穴に近い色合いの糸を選択して使用するようにしましょう。
また糸の材質は若干太めなものの方がシッカリとした仕上がりになってきます。どんなに頑丈に縫い付ける手順をとっても糸そのものが弱いと、何かの拍子に引っ張ったり、引っ掛けてしまったときに簡単に外れてしまいます。
無い場合は妥協せず、最寄の100円ショップ、手芸店もしくはネットショッピングで購入しましょう。妥協した末に外れやすいボタンをつけてしまうと、2度3度繰り返す手間ばかりふてしまうので準備は万全に整えるのが吉です。
【糸は二重に、縫い始めは表地から】
糸は針穴に通したら、そのまま玉結びをするのではなく、ぐるっと輪っかを作って糸を二重にし、その先端を結ぶようにしましょう。そもそも玉結びが「糸を指に数回まわし、指先でネジって結び目を作る」と言う、どう考えても経験多数でないと失敗確率の高い結び方なので結び目さえ作れればやり方は問いません。
糸に結び目が必要なのは布から糸が抜けてゆかない為です、以下の文章では分りやすさのために結び目を「玉結び」と表記しますが、役割さえ果たしていれば玉結びである必要性はありません。
縫い始めは必ず表からでなくてはいけないルールはありませんが、表から縫うことで玉結びの位置がボタン位置の大体の目安になりますし、最終的にはボタンに隠れるので玉結びが苦手でいつも不恰好な結び目になる、裏地にも見えるのは嫌だ、と思う人にはおススメです。
表地から縫い始め、裏地を通して表に針を返します。その針を返すときにボタンの穴に針と糸を通しましょう。ボタン穴の一つに糸を通おし、ボタン位置が決まれば後は簡単。並行する穴に5回程度、針と糸を通すのを繰り返します。
ボタンが布の上でピンっと固定されるまで糸を引き、ボタンと布との隙間が少ないようにしっかり縫い合わせます。充分にしっかり縫い付けられたな、とおもったら針を表地に出し、布とボタンの隙間へ糸を回ります。回転数に指定はありませんが、ボタンを傾けたときに元の縫い合わせ糸が見えなくなる程度まで糸をグルグルがっつり回すと後々外れる心配がなくなってきますので気持ち多めに糸を回してみましょう。
【仕上げて完成】
ボタンへの糸の巻きつけが終わったら、針を裏地へ回し、表地と裏地を二三針縫ってから玉止めに入ります。
玉止めは玉結びよりは比較的簡単ですが、最後の最後で失敗したらどうしよう、と気負ってしまうと本当に失敗してしまう可能性が高くなりますので簡単!大丈夫!と思って仕上げるのが良いでしょう。
まず裏地の縫いあとから表を貫き、裏に針が戻ってくるように差し込みます。A地点(裏面)|布|B地点(表面)としたときに、Aから針を通して布をはさみB地点へ針全体を送らず、またA地点へ針の頭だけ、出してください。難しいようであれば、布に針は差し込まず、縫い終わりに針をあてる方法でもかましません。指でしっかり押さえてくださいね。
少し出した針の先端に糸を二回、多くても三回まで巻きつけ、その部分を指で押さえます。ぐっと抑えたまま針を引き抜けば玉止めの完成です。残った糸は玉止めのまとまりギリギリを切るのではなく、ちょっとだけ余裕を持って切りましょう。
【完成!】
手順を全て踏まえたなら、手元にはしっかりと縫いとめられたボタンと達成感があるはずです。いかがでしょうか?要点として憶えて欲しいものを再度まとめてみましょう。
・針は長すぎないものを使う
・糸は細すぎないものを使う
・糸は二重にして使う
・玉止めなど役割さえ果たしていれば他の手段で代用させていい
・布とボタンの隙間は限りなく少なくシッカリ縫いとめる
いざ、ボタン付け!となったときに以上の点を反芻させていただければ失敗は気持ち心強くボタン付けに挑めるでしょう。一つ一つ出来ることが増えて行くとお裁縫はもっとずっと楽しいものになりますよ!
スポンサーリンク