「適材適所」という言葉はご存知ですね。わたし達は毎日の生活の中で多くの道具を使い分けながら生活しています。
特に、掃除・洗濯・皿洗いにて大活躍する洗剤には多くの種類が存在します。その中で、酸性・アルカリ性・中性といった液性や用途別で最適なものを選ぶ必要があります。
その種類の多さに、どれを選べばよいか分からず困った経験は誰にでもあると思います。そこで今回は、洗剤選びで困っている人に向けて、洗剤を選ぶ基準となる知識について説明していきたいと思います。
また、家の汚れの代表ともいえる、油汚れやカビに効果的なおすすめのアルカリ性洗剤を用途別にご紹介いたします。
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目次
1.液性による洗剤の違い
ご存知の通り、洗剤には酸性・アルカリ性・中性、3つの液性があります。これらは一体、どのような性質の違いがあるのでしょうか。
それを知るために、それぞれの特徴、メリット・デメリット、用途を説明していきます。中には使用上の安全に関する知識もありますので、よく理解するようにしましょう。
①酸性洗剤の特徴
酸性の洗剤の特徴は、アルカリ性の汚れを中和して落ちやすくすることです。この「アルカリ性の汚れ」とは一体どのような汚れを指すのでしょうか。
それは、お風呂場や炊事場、洗面所につきやすい水垢やトイレの便器にこびりついた尿石などのことを言います。
これらの汚れは、ブラシで強く何度もこすっても落ちずに困ったという人は多いのではないでしょうか。
お風呂場・炊事場・洗面所などの水を扱う場所やトイレの便器には、酸性の洗剤を使うと効果的に汚れを落とすことができると覚えておきましょう。
ただし、酸性の度合いが強い場合は、タイルの目地、金属、人造大理石などを傷つける可能性があるので注意しましょう。
また、塩素系の洗剤との混合は塩素ガスが発生するため大変危険です。死亡事故が起こった事例もありますので、塩素系の洗剤と酸性の洗剤の混合は絶対にしないようにしましょう。
②中性洗剤の特徴
酸性・中性・アルカリ性の中で、一番洗浄力が低いとされるのが中性洗剤です。しかし、中性洗剤ならではの使い方があるのでご紹介いたします。
中性洗剤のよいところは、酸性やアルカリ性に比べて刺激が少なく、肌や衣類の生地などがいたみにくいところです。
したがって、デリケートな生地の衣類を洗濯する場合や、汚れがそれほどついていない食器の洗浄などに使用されます。
ところで、食器を洗う際に流水だけでは汚れが落ちにくい理由は知っていますか?それは、食器についた油分が水を弾いてしまうからです。
この油分に対し、中性洗剤は「界面活性剤」を使用して対処します。この界面活性剤というのは、本来混じり合うことのない水と油を混ぜ合わせることができるものです。
したがって、界面活性剤のおかげで、洗浄力の低い中性洗剤でも食器についた油汚れを簡単に落とすことができるのです。食器や衣類だけでなく、住居の簡単な汚れであれば中性洗剤で間に合う場合もあります。
どの洗剤を使えばよいかわからない場合や、洗剤を判別する能力のない人(子供や老人)が使う場所では、安全性の高い中性洗剤を選んだ方がよいでしょう。
③アルカリ性洗剤の特徴
アルカリ性の洗剤の特徴は、油汚れや皮脂汚れに対し強い洗浄力があるところです。
台所の換気扇やガスコンロにこびりついたギトギトした油汚れや、洋服にたまった皮脂汚れによって、不快な気持ちにさせられた経験は誰しもあるかと思います。
そうしたなかなか落としにくい汚れに対して、アルカリ性の洗剤は高い効果を示します。
アルカリ性洗剤のしくみは、油汚れと混ざると化学反応が起こり、石けんに変化することで他の汚れをまるごと落とすことができるのです。
ただし、油汚れに強いぶん素手で触ってしまうと、肌に必要な油分まで取り去ってしまうため、肌荒れを起こす可能性があります。
もし、強いアルカリ性の洗剤を使う場合や敏感肌の人は、ゴム手袋などを身につけて使用するように心がけましょう。
④用途に応じた使い分けをしましょう
洗剤は、用途に応じた使い方をしなければ、不都合なことが起こる可能性があります。
例えば、毛糸や絹の素材を使用したデリケートな衣類を洗う際には、刺激の少ない中性の洗濯洗剤を使用するのが好ましいとされていますが、油分がよく落ちるからという理由でアルカリ性の洗剤を使用したりすると、衣類にダメージを与えてしまう可能性があります。
洗剤はオールインワンの使い方はできません。それでは経済的に困るという人もいるかもしれませんが、用途に合った洗剤を使用するためにも、きちんと揃えておくようにしましょう。
⑤異なる液性の洗剤を混ぜないように
用途に応じた洗剤を使うのは、洗浄効果が薄れるためだけではありません。1番の理由は、安全を確保するためです。
次の行動を見て、あなたはどう感じますか?
「浴室をいつものアルカリ性の洗剤で掃除していると、途中で洗剤が切れた。仕方がないから、同じアルカリ性の住居用の洗剤を使用した」
一聞すると大丈夫なように感じます。しかし、これは危険を呼びこむ行為です。なぜなら、このように別のものを代用していると、日常的に洗剤を代用するクセがついてしまう可能性があるからです。
もし先ほどまで使っていたものと代用したものが「絶対に混ぜてはいけないもの」だったら、取り返しがつかなくなります。
具体的には、カビ取りに使用する塩素系の漂白剤と、水垢などに使用する酸性の洗剤を混合すると、塩素ガスが発生します。塩素ガスは人体に深刻な影響を及ぼし、実際に何件もの死亡事故が発生しています。
また、このように自分では洗剤を代用した自覚がなくとも、塩素ガスが発生した事例もあるようです。
これはどういうことかというと、ある人がトイレに流すタイプの塩素系の固形パイプ洗浄剤を使用したそうです。
そのあと、この固形パイプ洗浄剤がなくなったように見えたので、トイレ用の酸性洗剤を使用しトイレを洗浄していたところ、塩素ガスが発生する事故が起こりました。
実は、固形パイプ洗浄剤はなくなったのではなく、パイプ内で発泡していたのです。そこに酸性の洗剤が流れ込んだため、塩素ガスが発生する事故に至ったようです。
このように、「なくなったから大丈夫」と思い込むことも大変危険です。
洗剤を使用するうえで一番大事なのは、いかに汚れを落とすかではなく、「いかに洗剤を安全に使用するか」です。洗剤に記されている使用上の注意を一度は目を通し理解しておくことをおすすめします。
2.用途別おすすめアルカリ性洗剤8選
家の汚れの代表ともいえるのが、油汚れやカビ。これらに効果的な洗剤は、アルカリ性の洗剤の役割です。しかし、それが分かっただけではまだ不十分です。
アルカリ性の洗剤だったらどこでも使えるのかといったらでは、そうではないからです。また、どこでも使おうと思うと、洗剤の混合など安全性が損なわれる危険があります。
では、どの用途にどのアルカリ性洗剤を使うのがよいのでしょうか。
ここでは、用途別のおすすめアルカリ性洗剤を紹介したいと思います。一体どういったものがコストに見合ったパフォーマンスを発揮するのでしょうか。一緒にみていきましょう。
①洗濯用のおすすめアルカリ性洗剤
「アリエール イオンパワージェル サイエンスプラス」
液体の洗濯洗剤の中でも、群を抜いた洗浄力を誇るのがアリエールイオンパワージェルサイエンスプラスです。
この洗剤の1番の特徴は、人由来の皮脂汚れや食べ物由来の油汚れ、泥汚れ、クレヨン、インク、化粧品による汚れなど、100種類もの汚れに対応しているところです。
したがって、老若男女問わず様々なタイプの人の服を一度に洗濯できてしまうハイスペックな洗剤と言えるでしょう。
子供がいる家庭、要介護者がいる家庭、土を扱う仕事をしている人がいる家庭など、多くのご家庭におすすめできる洗剤です。
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「トップ プラチナクリア」
1956年よりロングセラーを続けているライオンの看板商品。襟や袖にしみついた皮脂汚れを落とすことに特化しており、その効果は洗濯機の時短コースでも発揮します。
60年以上もロングセラーを続けるのは、粉末の洗剤の中でもトップクラスの洗浄力と白さへの徹底したこだわりがあったからこそでしょう。
洗濯洗剤選びに迷ったらトッププラチナクリアを試すのがよいと思います。
マツモトキヨシ楽天市場店 トップ プラチナクリア
「アタック 抗菌EX スーパークリアジェル」
液体洗剤の中で、部屋干しに特化した効果を発揮するのがアタック抗菌EXスーパークリアジェル。天気がなかなか回復しない時期などに大変重宝される洗濯洗剤です。
洗濯物を部屋干しする際は、どうしても生乾きの嫌な臭いが気になりますよね。
アタック抗菌EXスーパークリアジェルなら、生乾き臭の原因菌の増殖を防ぎ、臭いを元からシャットアウトしてくれますので、部屋干しが必要な時にはこの洗剤を使ってみましょう。
マツモトキヨシ楽天市場店 アタック 抗菌EX スーパークリアジェル
②台所用のおすすめアルカリ性洗剤
「フロッシュ 食器用洗剤 重曹プラス」
ヤシ油、菜種油などの植物由来の成分が原料となっており、環境への配慮がしっかりと考えられているフロッシュ食器用洗剤重曹プラス。
しかし、やさしいのは環境に対してだけではありません。アルコールを一切使用しておらず、食器を洗う時の手荒れを最大限考慮しているやさしい洗剤です。
しかも、重曹を配合しているので、汚れもしっかりと落とします。手荒れに悩んでいる人は、フロッシュ食器用洗剤重曹プラスを使ってみましょう。
楽天24 フロッシュ 食器用洗剤 重曹プラス
「除菌ジョイコンパクト」
ジョイと言えば、油汚れに特化しているイメージがありますね。ところが、この除菌ジョイコンパクトは油汚れに対してだけでなく、菌の増殖を抑える効果まであるそうです。
食器はきれいに洗えたと思っても、わずかに油汚れが残っている場合があります。この油汚れを餌にして菌は増殖します。
除菌ジョイコンパクトはこういった残り油までも徹底して洗浄し、食器に対する除菌効果を高める洗剤なのです。
さらに、スポンジまで除菌してくれるという優れもの。食器をとにかく清潔にしたいという人におすすめです。
「水の激落ちくん」
水の激落ちくんは、ガスコンロ、キッチン、換気扇、電気レンジ内など、油汚れの目立ちやすいところに使用する100%アルカリ電解水のスプレーです。
使い方はとても簡単で、汚れている箇所、気になる箇所にスプレーしたあと、布巾やキッチンペーパーなどで拭き取るだけ。
たったこれだけで、こびりついている汚れがあっさり落ち、台所周りを常に清潔に保つことができるのです。
油汚れだけではなく、除菌効果もあるので子供が触りそうなところのケアにも重宝します。毎日のお掃除のお供に、水の激落ちくんを加えてみてはいかがでしょうか。
③浴室用のおすすめアルカリ性洗剤
「おふろのルック みがき洗い」
おふろのルックみがき洗いは、浴槽や蛇口、鏡などに付着したやっかいな水垢や排水溝のヌメリ汚れをすっきりと落とす浴室用洗剤です。
しかしなぜ、弱アルカリ性にも関わらずアルカリ性の汚れである水垢に対して効果を発揮するのでしょうか。それは、洗剤に含まれた10ミクロン以下の超ミクロ粒子に秘密があります。
この粒子は研磨剤成分なので、水垢などに対しても効果があり、蛇口や鏡をピカピカに磨けるというわけです。粒子がとても小さいので、浴室の材質を傷つける心配もありません。
お風呂のヌメリや水垢に困っている人は、おふろのルックみがき洗いを試してみてはいかがでしょうか。
「ゴムパッキン用カビキラー」
カビが発生する箇所いえば、ゴムパッキンやタイルの目地といったつなぎ目の部分が多いですよね。スプレータイプの洗剤では、すぐに下に流れていき、カビに対してあまり効果がないように感じます。
ところが、通常のカビ取り用洗剤が液体なのに対し、このゴムパッキン用カビキラーはジェル状になっているので、カビの部分にしっかり密着して落とすことができます。
本体のサイズがコンパクトで持ちやすい上に塗り口が細いので、溝や隙間などにも使用しやすくとても便利。浴室のみならずカビに困っている人におすすめのカビ取り洗剤です。
まとめ
洗剤は一つ一つには大したお金はかかっていません。しかし、家での用途の多さを考えると軽視できるものでもありません。
また、用途の合わない洗剤を購入してしまうと、使い切らなければいけないというストレスも発生します。
そういったことにならないよう、まずは自分の家の用途に最適な洗剤を探すのが先決です。お気に入りの洗剤を見つけ、快適な生活を送りましょう。
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