Home / 料理 / グルメ / モカコーヒーの特徴と美味しい淹れ方

モカコーヒーの特徴と美味しい淹れ方

数あるコーヒー豆の中でも、特にモカは酸味の強いコーヒーとして知られています。そのためコーヒーの酸味を苦手とする方は敬遠しがちですが、果たしてその印象は本当に正しいものでしょうか?

スポンサードリンク

<h2>モカの主産国、エチオピアのコーヒーの特徴</h2>

1628年にオランダの商船が紅海に面したイエメンの小さな港「モカ港」に立ち寄り、コーヒーを買って母国へ持ち帰りました。これがヨーロッパ人が初めて買ったコーヒー豆だと言われており、そこから世界中にコーヒーが広がりました。

モカの原産国であるエチオピアはコーヒーの原産国と言われており、山岳地帯に覆われた土地の環境もあいまって国民の5人に1人はコーヒー栽培に携わっているというほど、コーヒー農業の盛んな国です。また、国民もコーヒーを愛飲しているため、栽培されたコーヒーの40パーセントは現地で消費されています。
<h2>モカの魅力とは</h2>

モカはイエメン産とエチオピア産のコーヒー豆の総称となります。イエメン産のものは「モカマタリ」、エチオピア産のものは「モカハラー」と呼ばれ、特に「モカマタリ」は世界最高級の豆のひとつとして知られています。

<h3>モカマタリ(イエメン産のモカ)</h3>

「モカマタリ」はフルーティーで華やかな香りと独特な酸味と甘みが特徴。その上品な味や香りから「コーヒーの貴婦人」と呼ばれることもあります。また、その特徴的な果実味からワインフレーバーのようと称されることもあります。

また、その中でも「モカイルガチェフェ」(イルガ=しっかりした、チェフェ=種)のグレード1はモカの王様と呼ばれており、世界的に高値で取引されています。

イルガルチェフェ地区は急斜面の森に覆われた丘陵地帯で、地層が厚く肥沃な黒土に恵まれています。その香りは花のように濃厚で、フルーティーで甘く豊かな香り、ワインのような味わいです。また飲み進めていくうちにスパイシーな香りが加わるなど、移り変わる香りを楽しむことができるのもこのコーヒーの特徴と言えます。

<h3>モカハラー(エチオピア産のモカ)</h3>

「モカハラー」は爽やかな香りとエキゾチックな花の蜜のような甘みを併せ持っています。エチオピアは標高2000mにも及ぶ高山があり、その火山灰土壌や、朝晩の激しい温度差、太陽の熱などいろいろな立地、気候条件が相まってこのモカの絶妙な味わいを生み出したと言えます。しかし、この過酷な環境ゆえに栽培できる数量が限られているため、高級品として取引されています。

<h2>モカの楽しみ方</h2>

このように同じモカでも産地、地方により異なる魅力がありますが、一般的にモカというと「酸味が強い」というイメージで敬遠される傾向もあるようです。

<h3>コーヒー豆の鮮度について</h3>

例えばコーヒー豆は焙煎された状態で1、2ヵ月、その豆を挽いてからは数日でその香りや風味は急激に失われてしまうとても繊細なもので、保存状態の良さが要と言えます。保存の際には密封のできる容器を使用して冷蔵保存が必須となります。

つまり、豆の保存環境があまり良くない状態で焙煎、抽出されると、その豆本来の持つ魅力を最大限には引き出すことができないということです。モカはただでさえ酸味が特徴の豆ですので、新鮮な豆で抽出されていない場合はその酸味がえぐみとして強調されてしまうことも考えられます。それほど繊細な豆であるとも言えると思います。

<h3>モカの酸味の魅力を引き出す</h3>

モカの特徴はその焙煎の仕方でまた風味が変わるというところにもあります。

例えばモカマタリはワインフレーバーと呼ばれるフルーティーな香りと酸味が特徴ですが、深煎りにすることでトーストのような香りが増し、オレンジとチョコレートが混じったような香りになります。深煎りにしてエスプレッソやカフェオレとして楽しむこともできますし、モカの深煎りはアイスコーヒーにしても美味しく頂けます。

また、モカイルガルチェフェは浅煎りだとレモンやライムのような生き生きと明るい酸味になり、深煎りだと更に熟成された赤ワインのような華やかなフレーバーと変わります。

<h2>良い豆を選ぶには</h2>

最近はロースターと呼ばれる自家焙煎のプロが経営するコーヒー豆の専門店が増えてきています。熟練したロースターは豆の特質、状態をしっかり把握した上で、そのひとつひとつの種類の豆の酸味や苦みをバランス良く出すように焙煎することができます。

様々な銘柄を取り揃えた珈琲専門店で、念入りに淹れられた一杯を楽しむのも贅沢でいいですが、数多く存在する豆の中から自分の好みの豆を選び、更に浅煎りがいいのか、深煎りが好みなのか、ミルクを入れたらどう変化するのか、などいろいろな選択肢を前に戸惑ってしまうこともあるかと思います。

前述したロースターはその場で好みのコーヒー豆を挽いて飲むことができる店舗が多く、珈琲専門店で飲むよりも安価で楽しめること、また、熟練したコーヒー豆のプロがアドバイスをしてくれるので、自分が本当に好きなコーヒー豆、淹れ方の好みを見つけることができる近道となりそうです。

豆の種類、煎り方によって様々な魅力を引き出せるモカ。酸味がちょっと、と敬遠しないで、きちんとした豆を扱う専門店で味わってみたらその印象が驚くほど変わり、コーヒーの楽しみがまたひとつ増えるかもしれません。

スポンサーリンク

Check Also

ジャムをいれた紅茶は誤り!本格ロシアンティーの飲み方

巷で流行しているロシアンティー …