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エアコンの「冷房」をうまく使って 電気代を節約するコツ

快適に過ごすためには不可欠なエアコン。夏場は特に、熱中症対策として冷房をうまく使いたいところです。しかし、ここで頭を悩ませるのが電気代です。「冷房を入れると涼しくて快適だけど、電気代が・・・。冷房を入れないと電気代は浮くけれど、暑すぎてだらけてしまう。」こんなことで悩みたくないですよね。

快適に過ごすことと節電は両立できるのでしょうか。実は、それらを両立することは難しいことではありません。少しだけエアコンの使い方を変えるだけで簡単にできてしまうのです。

今回はエアコンの冷房をうまく使って電気代を節約するコツを伝授します。エアコンのことをもっと知り、賢く電気代を節約しましょう。

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エアコンのモードの違いを知る


エアコンには冷房と暖房以外にも、モードがあるのをご存知ですか。手元にあるエアコンのリモコンを確認してみてください。「除湿」と「送風」というモードがあるかと思います。「これはいつ使えばいいの?」そう思う人もいるかもしれませんね。

そんな人に、エアコンのモードの使い方について説明したいと思います。エアコンのモードにはそれぞれ使いどきがあります。ここぞという時に適したモードに切り替えれば、電気代の節約につながるかもしれません。

冷房

冷房モードは、部屋の温度を設定温度まで下げることと、一定の温度に保つために使います。

注意したいポイントは、「自動運転」を使い、風量、風向そのほかの設定をあまり変え過ぎないということです。設定が変わるたびにエアコンの稼働率が上がり、消費電力が増えてしまいます。

エアコンの電気代の節約は「安定」が鍵を握っていることを覚えていてください。

除湿

除湿モードは、雨などで上昇した湿度を下げるために使います。

除湿には、以下の2つの機能があります。

1.弱冷房除湿

弱冷房除湿は室温も下げつつ除湿していく機能です。温度、湿度ともに高い時に使用するとよいでしょう。なお、弱冷房除湿は冷房に機能が似ていますが、こちらの方が除湿することに適しています。

2.再熱除湿

再熱除湿は、室温は変えずに湿度のみを低下させる機能です。除湿時の冷えが気になる人は、再熱除湿を試すと快適に過ごせます。しかし、再熱除湿は冷房や弱冷房除湿と比べ若干電気代が高いので注意が必要です。

送風

送風モードは、部屋の温度ムラをなくしたい時に使います。また、室内の空気を外の空気と入れ替える時にも使えます。例えば、旅行などで部屋を長いあいだ空けていたとします。熱のこもった暑い部屋を一刻も早くなんとかしようと、無意識に冷房を使ってしまいますよね。

しかし、これでは設定温度まで差があるため、電気代が多めにかかってしまいます。部屋に熱がこもった時は、窓を開けた状態で送風モードを使いましょう。送風モード時の電気代は、冷房時より格段に安いです。そのため、室内の空気と外気を送風で交換してから冷房を使うようにすると、効率的に温度を下げられて電気代もお得になります。

結局どうするのがお得なの?

エアコンには色々モードがあり、それぞれに使いどきがあることがわかりました。では、結局のところエアコンは、どういう使い方をすれば電気代の節約になるのでしょうか。ここでの鍵は、「エアコンは頑張る時に電力を使う」です。エアコンの消費電力に着目しながらみていきましょう。

エアコンが電力を使う内訳

エアコンは「立ち上げ時」に多く電力を使い、「安定時」にはわずかな電力を使って運転しています。「立ち上げ時」と「安定時」とは一体どういう意味なのでしょうか。この2つについて説明したいと思います。

「立ち上げ時」

「立ち上げ時」とは、設定温度と部屋の温度に大きな差がある場合、設定温度まで急速に温度を調節する時をいいます。熱交換器を利用して部屋の熱を外へ排出する仕組みです。なお、エアコンがフル稼働するのは、この「立ち上げ時」です。当然、「立ち上げ時」にはエアコンの消費電力がもっとも多くなります。

「安定時」

「安定時」とは「立ち上げ時」で部屋の温度を調節した後の時をいいます。言いかえると、設定温度と部屋の温度に差がない時のことです。立ち上げ時と違って、部屋の温度を維持するだけなので、熱交換器の使用頻度は下がります。したがって、エアコンの消費電力の低いところで安定します。

エアコンの機種にもよりますが、「立ち上げ時」と「安定時」ではおよそ10倍もの消費電力の違いがあるようです。

設定温度の設定による節約方法

夏場は設定温度が1度の差で、およそ10%もの消費電力の違いになるそうです。設定温度が低すぎると感じる場合は、少し温度を高く調節しましょう。冷えから身を守ると同時に、電気代も節約できます。

ただし、節電を意識しすぎるのも注意が必要です。温度が暑過ぎる場合、人間の生産性がわずかに下がってしまうという可能性もあるので、適温を目指しましょう。

つけっぱなしによる節約方法

電化製品は「使わない時は電源を落とすこと」が基本のルールですね。しかし、エアコンに限ってはそうとも言えないのです。これは、こまめに消す節電努力家の人に猛反発されそうな話ですね。にもかかわらず「エアコンのつけっぱなしの方が電気代の節約になる」というのには理由があります。

エアコンの電力の消費には「立ち上がり時」と「安定時」があると先ほどお伝えしました。消費電力が多いのは、「安定時」よりも「立ち上げ時」でしたね。エアコンをつけたままによる節約は、いかにこの立ち上げ時間を少なくするかがポイントとなります。

「エアコンをつけたままにする理由」

エアコンは、一度設定温度付近まで部屋の温度が調節されれば、その後は電力を抑えて稼働する「安定時」に入ります。外の気温が多少上下しても、エアコンをつけている限り安定時のまま稼働し続けます。ところが、こまめにつけたり消したりする場合ではどうでしょう。

こまめにつけたり消したりするということは、何度も立ち上げ時を繰り返すことになりますよね。この場合、電気代の節約になるどころか、逆に電気代の無駄遣いにまで発展しかねません。こういった理由から、こまめにつけたり消したりするよりも、常に安定させたままのほうが電気代がかからないのです。特に外の気温が高い夏場は、立ち上げ時の消費電力がとても多いため、その差は大きくなります。

「自動運転に設定する」

エアコンをつけたままにする時の注意点は、自動運転に設定することです。自動運転とは、風量をエアコンが管理する機能です。部屋の温度が高い時は、風量を上げて設定温度まで急速に温度を下げるようはたらきます。

この時「急な稼働は電気代が高くなるのでは」と思うかもしれませんが、間違っても風量を弱めないようにしてください。風量が弱いと設定温度まで達するのに時間がかかるため、余計に電気代を要します。

自動運転は、エアコンをもっとも効率よく使う手段のひとつだと覚えてください。効率的に使う分、電気代の節約にもなります。もし、冷房を使用していて肌寒いと感じた時は、消すのではなく温度を上げて調節すると効果的です。

エアコン以外を使って出来る節約テクニック

エアコンの電気代の節約方法は、稼働を抑えて安定させることだということがわかりました。ところで、エアコン使用の目的は「部屋の温度を調節して管理すること」ですね。管理することは難しいとしても、アイデア次第では部屋の温度を下げたり、部屋の温度が上がるのを防ぐことはできそうです。

ここでは、エアコン以外の室温調節の方法と、電気料金に注目した節約方法がありますので少し紹介します。さらなる節約を目指してステップアップしましょう。

サーキュレーターを使おう

サーキュレーターは扇風機とほとんど同じ仕組みの電化製品ですね。しかし、明確に違うのはその機能です。ファンの周囲の人に直接風を送り、体感温度を下げて涼しさを感じさせるのが扇風機です。

かわってサーキュレーターは人に向けて使うものではなく、主に空気のサーキュレーションを目的としています。特徴は、とても風量が強く、直進性の高い風を生み出すことです。強い風が遠くまで届くので、部屋の空気をかき混ぜることができるのです。

エアコンの冷房は冷たい空気が下に留まるしくみになっています。この時、天井は逆に暖かい空気が留まっています。これでは、頭熱足冷となり人に不快感を与えやすくなります。冷房と合わせてサーキュレーターを使用すると、部屋の空気のムラを解消できますので、温度を低くし過ぎなくても快適になります。

このように、エアコンとサーキュレーターの両輪を回すことでエアコンの設定温度を少し上げることができますね。設定温度は1度違えばおよそ10%もの消費電力の差がありますから、電気代の節約につながりそうです。

なお、冷房の風向は水平に、サーキュレーターは天井に向けて使いましょう。

フィルターを掃除しよう

エアコンは部屋の空気を吸い上げるので、当然エアコンフィルターに部屋のホコリやチリなどがつき、フィルターが詰まっていきます。このまま稼働を続ければ、およそ20%ほど消費電力が大きくなるそうです。空気の交換がしにくくなり、余計なパワーを使うのですね。

エアコンのフィルターの掃除は意外と簡単で、誰にでも行うことができます。購入時の取り扱い説明書に詳しく記載されていますので、実際に行ってみましょう。エアコンの中には、「フィルターの自動清掃機能」がついている機種もありますが、万能ではないため、自分の目でも確認しましょう。

放置しすぎると、フィルターが思いもよらない状態になっていることもあります。定期的にフィルターの清掃をし、消費電力の無駄をなくすように心がけましょう。

電気代のプランを見直そう

家庭の消費電力の内訳の中で、エアコンはおよそ半分を占めるそうです。したがって、エアコンの使用が激しい時期は、電気料金プランを見直すことが電気代の節約につながるチャンスです。

例えば、電力比較サイトエネチェンジでは現在の電力の利用状況などを入力するだけで、様々な電気料金プランと年間の節約額を計算してくれます。一度確認してみてください。

電力比較サイトエネチェンジ

プラン変更によって電気料金の単価が下がるのなら、こんな簡単な節約方法はありません。自分のライフスタイルにあわせて、電気料金プランを変えてみてはいかがでしょうか。

最新のエアコンはこんなにお得!?

最新のエアコンにつくおどろきの機能を紹介します。快適さの向上はもちろんのこと、電気代の節約の効果も向上しています。

「サーキュレーション機能」

サーキュレーション機能搭載のエアコンは、パワフルな気流を生み出します。部屋全体に冷気が行き渡るスピードがはやいので、温度が安定するまでに時間がかかりません。立ち上げ時間を短縮することで、節電効果は大幅に向上しています。

「温度感知センサー機能」

温度感知センサー機能は、室温や人の体の温度変化を定期的にセンサーで感知します。それにより、暑く感じる人の周りの温度を下げたり、寒く感じる人の周りの温度を上げたりと、複雑な空気のコントロールを可能としています。自動で最適な温度まで調節されるので、電気代節約の効果に期待がもてます。

「空気清浄機能」

空気清浄機能は、空気清浄機の電気集塵をエアコンに応用したものです。エアコンの室内機に取り入れた空気の中に含まれたホコリやチリなどのゴミを、熱交換器に吸着して自動洗浄し屋外に排出するしくみとなっています。エアコンが空気清浄機の機能をはたすため、空気清浄機はいらなくなります。その分、電気代の節約に貢献するでしょう。

最新のエアコン機種は快適さと節電効率が格段に向上していますので、古い機種を使っている人は、思い切って買い換えるのもひとつの手段でしょう。

まとめ

エアコンの冷房をうまく使って電気代を節約するコツは以上となります。こまめにエアコンの電源の付け消しの連続行動は、エアコンにも頑張らせることになり、かえって電気代が高くなるということがわかりました。これまで節電のためにがまんと努力をしてきた人にとっては、ショックな結果だと思います。

しかし、快適さと節約が両立できるなら、勇気をもってつけっぱなしと自動運転を実践してみる価値はあると思います。暑い時はがまんせずに、エアコンを使って有意義に暮らしましょう。

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