子育てを女性だけに押し付けず、自ら率先して育児に参加し、家事なども協力的にこなす男性のことを指す「イクメン」という言葉も、最近ではかなり社会に浸透してきており、育児を楽しむ素敵なイクメン男性も徐々に増え始めています。
育児を積極的にこなす男性の姿は女性から見てもとても魅力的であり、特に猫の手も借りたいくらい忙しいママにとって、イクメンパパの存在が大変ありがたいものであることは、間違いありません。「私はイクメンだ」と豪語している男性の方もいらっしゃることでしょう。
しかし同時に、「自分はイクメンだ」と思って育児をしていても、実はそう思っているのは自分だけで、ママにとってはその行動がイライラの原因になってしまっている「自称」イクメン男性も急増中なのをご存知ですか?
今回は、日本の平均的なパパの育児参加の現状を概説した後、ママをイラつかせてしまう「自称」イクメンパパの言動と、「真の」イクメンパパになるための心得をご紹介します。
とても育児の参考になる、人気のイクメンパパブログも厳選してご紹介しています。面白いブログから、ためになるブログまで勢揃いですので、ぜひそちらも併せてご覧になってみてください。
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日本はイクメン後進国!?パパのための育休制度
日本はイクメン後進国
厚生労働省が、男性の育児休暇や育児参加を促進させるために「イクメンプロジェクト」を発足させたのは、2010年とまだ最近のことです。日本では昔から、女性は家で主婦業や育児に専念し、男性は外で仕事をするものという考えが根強くありました。
そのため世界レベルで見てみると、日本は「男性が育児をする」という考えにおいて大きく遅れをとっており、言うなればイクメン後進国になってしまっています。では日本の社会において、どういったことがイクメンパパの壁になってしまっているのか、具体的に見ていきたいと思います。
パパのための育休制度
まず、イクメンパパになるためにとても重要とされていることが、育児休業を取得することです。育児休業とは、子供が1歳2ヶ月までの間に、1年間育児休業を取得できるという法律です。
赤ちゃんが生まれたばかりの頃は、夜でも数時間置きに起きてしまうので、ママはまとまった睡眠が取れず、疲れが溜まりやすくなってしまいます。産後すぐは体調がすぐに戻らない方も多いので、パパのサポートがとても必要な時期です。ママとしては、パパが育児休業を取得して、子育てを手伝ってもらえたら、これほどありがたいことはありません。
育児休業は法で定められているため、育休に関する規定が勤め先の会社にない場合でも、育児休業を取得することが可能となっており、会社側は育児休業を理由に解雇や降格などはしてはいけないという決まりになっています。
育児休業中は、会社によって給与は減額やまったく支給されない場合もありますが、代わりに育児休業基本給付金や育児休業者職場復帰給付金などを支給する制度があるため、それらを活用することで収入減も補うことができます。
男性の育休取得を促す政策
男性が育児休業を取得しやすくなるような政策もいくつか用意されています。休業中減ってしまう収入を補うための「育児休業基本給付金」や「育児休業者職場復帰給付金」などは、パパの負担を減らすことのできるとても重要な制度です。
他にも、改正育児介護休業法で新たに定められた「さんきゅーパパプロジェクト」というものもあります。これは産後8週間だけの育児休業で、ママの負担が最も大きいとされるこの時期にパパの育児休業を促す政策です。
しかし、法律でこのように定められていても、企業にこういった明確な育児休業制度が設けられていない場合が多く、会社に育児休業取得をなかなか言い出せないパパがたくさんいます。
育休できないパパの事情
育休取得率の低さ
2008年に育児休業を取得した男性はなんとたったの1.23%でした。2016年は3.16%と若干の増加を見せているものの、8年で2%も増加していないというのが現状です。
厚生労働省は2020年までに、男性の育児休業取得率を13%にするという目標を掲げていますが、ここまでの数値を見ると、この目標はかなり遠い道のりだと予想されます。
「育児休業は出世に響く」という現状認識
それでは、男性でも育児休業を取得していいと法律で決まっていて、会社は育児休業を理由に不当な扱いをしてはいけないとされ、なおかつ給付金まで出るのにも関わらず、男性の育児休業取得率が未だにここまで低いのは、なぜでしょうか?
最も多いとされる理由が、休業中職場に自分の代わりを頼める人がいないというものです。不況の波が襲う中、必要最小限の人数で会社を切り盛りしている企業も多く、重要な仕事を任されているパパ達は、自分が抜けた穴を埋める人が見つからないというのが、育児休業取得のネックになっています。
他にも、普段から休み自体なかなか取れないほど忙しく働いていて、会社が有給さえ申請しにくい雰囲気の中で、長期の育児休業なんてとても言い出せないと考えている人も多くいます。
それから、会社側は育児休業取得を理由に解雇などの不当な扱いをしてはいけないと決められてはいるものの、「育児休業は出世に響く」と感じているパパもいます。日本社会が男性の育児休業をまだ歓迎していないことが見て取れる結果ですね。
乳幼児の父親の平均帰宅時間
それから、日本の企業は残業が多い会社も多く、パパの帰宅時間が毎日遅くなってしまうのも、イクメンパパが増えない理由の一つです。
乳幼児は夜9時までに就寝することがほとんどです。8時までに帰宅できるパパは子供をお風呂に入れたり、寝かしつけたりする時間が取れますが、夜9時以降に帰宅するパパは子供の寝顔を見ることしかできず、子供とコミュニケーションを取る時間が取れないのが現実です。
ママにとってみれば、パパは子育て出来ない時間にしか家にいないのです。
父親が行う家事・育児
パパが主に担う家事や育児は、「子供をお風呂に入れる」「子供と一緒に遊ぶ」「子供を寝かしつける」「子供を褒めたり、叱ったり躾する」などがあげられます。
料理や家の掃除、洗濯などは苦手とする男性が多く、遅い帰宅時間も重なって、このような家事を担当するイクメン男性はまだまだ少ないのが現状です。
読めば育児がしたくなる!イクメンパパブログ3選
育休の取得率がなかなか上がらないという現状も、パパが担う家事・育児が少ないという現状も、制度運用だけに理由を求めることはできません。パパがもっと子育てや家事を自らしたいと思ってくれたら、こういった現状も変わるでしょう。
ここからは、読むととてもタメになるおすすめのイクメンパパブログをご紹介したいと思います。どのブログもたくさんのイラストが使用されており、とても読みやすく日々の子育てのことが書き留めてありますので、ぜひ参考にしてみてください。
①でっかいおっさんの子育て相談ルーム
過去に保育士を経験された”でっかいおっさん”さんが、日々の子供たちとの触れ合いを、面白おかしく書き綴っているブログです。育児に疲れた時でも、このブログを読むと元気が出てきます。
https://ameblo.jp/dekkaiossan9/
②あの日のもっちゃん
イクメンパパ”チンタ”さんが、一人娘の”もっちゃん”との毎日を、漫画調で読みやすくブログにしています。もっちゃんの可愛らしい言動に、読んでいるとこちらまで心が温まります。
③四コマ戦士パパ戦記
3人の子供を持つ”パパさん”さんの、子育て奮闘記です。四コマ漫画なので、子育てに忙しくて時間がない時でもサッと読めますし、共感できるエピソードが満載です。
ママがイラつく「自称」イクメンパパの言動3選
イクメンパパの協力は、本来ママにとって大変ありがたいもののはずです。それでは、どういった言動がママをイラつかせてしまうのでしょうか?ここからは、「自称」イクメンパパになってしまっている気をつけたい言動を詳しく見ていきます。
①機嫌のいいときにしか育児をしない
まず、子供の機嫌のいい時にしか育児をしないということです。機嫌のいい子供をあやすのは簡単です。オモチャなどで遊んでも、楽しいひとときを過ごすことが出来るでしょう。しかし子供がぐずりだすと、すぐにママにバトンタッチするパパが多いのですね。
子供が泣いてしまうとどうやってあやしていいか分からず、ついママに助けを求めてしまうのかもしれませんが、これではママの負担は減りません。ママに助けを求めてばかりでは、いつまでたっても子供のあやし方も身に付きません。
子育ては楽しい時間だけではないことを忘れてはいけません。大変な時間もママと一緒に共有することが大切ですね。
②「イクメンパパ」アピール
一生懸命育児や家事を頑張ったら、「ボクはイクメンです」「こんなに頑張っています」というアピールをしたくなるパパもいるでしょう。しかし、ママからしてみれば「私だって毎日頑張っている」「ママは24時間ずっと子育て」と思ってしまうものなのです。
褒められたくて育児をやるわけではありませんよね。子供との時間を楽しみ、ママの負担を軽減してあげることが大切だということを、忘れないようにしましょう。
③「母親になって変わった」と発言
子供が生まれると、ママは何事も子供最優先になります。子供が生まれるまでの生活とは、様々なことが大きく変わっていくでしょう。体調にも変化があったり、妊娠・出産・育児を通して女性は多くのことを体験します。そんなママに対して「母親になって変わった」と言うパパがいますが、ママからしてみれば「変わって当たり前」と思うものなのです。
そう言われるとママは、パパに対して「子供ができたのに、父親になったという自覚がたりない」と思うでしょう。変わって当たり前、変わるべきなのです。
新しい変化は何かと不安や戸惑いも付きものですが、愛する子供のために、夫婦一緒にそんな変化も一緒に乗り越えていけるといいですね。
真のイクメンパパの心得3選
それでは、ママに心から感謝されるようなイクメンパパは、日々どのようなことを心掛けて育児をしているのでしょうか?真のイクメンパパになるべく、押さえておきたい心得をご紹介します。
①まずは家事をして妻の負担を減らす
ママの仕事は、子供の世話をするだけではありません。育児に加えて掃除、洗濯、料理などの家事も加わり、やらなければいけないことに終わりがありません。ママの負担を減らそうと頑張る真のイクメンパパは、子供の世話だけでなく、家事も率先して担当するものなのです。
②絶えず、子供を気にかけること
子供が目の前にいる時だけでなく、常に子供のことを気にかけましょう。仕事が忙しくても、休憩時間などにはママに電話をして、子供やママの様子を確認することも大切です。
例え子供が寝ている間でも、「寒くないかな」などママは常に子供のことを考えています。パパも同じように子供のことを気にかけてくれていると思うだけで、ママは心強くなれるものです。
③何もできないと感じても、妻のそばにいること
時には、子供が「ママじゃなきゃ嫌だ」とぐずることもあるでしょう。そんな時、パパは自分が何もできないと感じても、その状況をママだけに任せっきりにするのではなく、出来るだけママのそばにいて気持ちに寄り添ってあげることが好ましいです。
子供と家にいることが増えるママは、「一人で子育てをしている」という孤独感を感じることも多いです。何か特別なことをしてもらわなくても、パパがそばにいてくれるだけで、ママは「一緒に子育てをしている」という気持ちになれるのです。
まとめ
子育ては家族のかけがえない時間ですが、決して楽しい時間ばかりではありません。赤ちゃんが生まれると、それまでの生活とは何もかもがガラッと変わってしまうため、戸惑うこともたくさんあります。やらなくてはいけないことも増え、自分の自由な時間も減ってしまいます。
ママは赤ちゃんがお腹の中にいる間に、ゆっくりとその変化を感じながら、心の準備をするものですが、男性はなかなかその変化を受け入れるのが難しいこともあり、ママと子育てに対する意見や価値観が食い違ってしまうこともあります。
しかし育児は夫婦の共同作業ですから、すべてママ任せにせず、助け合いながらお互いの意見を尊重することも大切です。パパが育児に協力してくれることは、ママにとってとても嬉しく、大変助かることなのです。ぜひ今日ご紹介したポイントを押さえて、夫婦でコミュニケーションをしっかり取りながら、ママに感謝してもらえる真のイクメンを目指してみてください。
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