「空間認識能力」は子供の頃の遊びや体験等、色々な経験から空間を創ることによって自然に育てることができるといわれています。私が子供の頃には空き地の木の上に秘密基地を作ってみたりして遊んだものですが、残念ながら現在はその様な冒険や体験を行う環境やチャンスが極めて少なくなっています。
自然の中で転げまわって遊ぶようなチャンスが減ってしまった現在の子供たちの「空間認識力」を高めるためには、どの様な方法をとればよいのでしょうか。家でできる簡単なアクティビティーやコミュニケーション等、日々の生活の中でできる「空間認識力」を伸ばす方法についてまとめてみました。
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「空間認識力」とは
「空間認識力」とは、物体の位置、方向、大きさや形状など、目にするものを立体として捉える力です。この能力は数学や科学の分野で重要な役割を持つ能力といわれています。
「空間認識力」は生まれつき個人差があります。特に、「女性は地図が読めない」とよく言われますが、これは男性より女性の方がこの「空間認識力」が劣っているためだといわれています。しかし、この「空間認識力」は育つ環境などによっても大きく異なってくるといわれています。
組み立て式の玩具で楽しく遊びながら能力を向上させる
レゴや積み木等の組み立て式玩具は楽しく遊びながら「空間認識力」を向上させることに優れているという研究結果が多く報告されています。これらの研究結果では何かを組み立てるアクティビティーは、プレスクールから、青年期まで「空間認識力」を高めるためにとても有効とされています。
積み木やレゴなどの組み立て式の玩具で工作したり、女の子であれば布を切ってお人形のお洋服を作ってみたり、髪の毛を想像したヘアメイクにしてみたり、自らのアイデアを形にしたりする事で、空間認識力だけではなく創造力も培うことができます。また、自らのアイデアを形にするだけではなく、説明書をみて模型通りに作るのもよいとされています。
レゴなどをわざわざ買わなくても、折り紙やトイレットペーパーの芯、ペットボトルや蓋、段ボール等を使って、子供の考えを一緒に形にするのもお勧めです。子供は大人以上に発想力があるため、一緒に形にすると色々な発見があってとても楽しいですよ。
一緒に作っている時、「こっちの方が良いよ」「これは違うんじゃない」等、子供のやる気をなくすような言葉はかけないように気を付けましょう。良かれと思ってかけた言葉でも子供のやる気をなくさせてしまう可能性がありますので、温かく見守りながら一緒に楽しみましょう。
毎日の日常会話で「空間認識力」を伸ばす
子供と遊んでいる時や日常会話の中でも、「あれ」「それ」「そっち」等あいまいな言葉を使うのではなく、「丸い」「大きい」「三角」「高い」「上」等、物の形や位置などを正確に伝える工夫をしてコミュニケーションをとることで子供の頭のなかで空間を認識する力が自然に育つといわれています。
この様に日常生活の中には子供の空間認識力を高める機会は沢山あります。例えば、遊んだ後のお片付けで、「このおもちゃは箱の中に入るかな?」「丸いボールは一番上の赤い箱にしまってね」等、楽しくお片付けをすると良いでしょう。
子供に話しかける時には一緒に考えて「楽しんでいる」雰囲気を作ってあげることで、子供も焦ることなく考えることを楽しんでくれるのではないでしょうか。
地図を用いて一緒に遊ぶ
「空間認識力」に優れていると2次元の地図から3次元の地形を把握できる為、日常生活でも方向等を容易に把握でき、道に迷いにくいのでとても便利といわれています。
段ボールを使って迷路を作って遊びながら室内で能力を育てる方法もあります。また、段ボールや座布団、キャラクターのお家等を組み立てたりして、実際に歩ける地図を一緒に作って遊ぶと工作をする楽しさも同時に楽しめますよ。
お店にはお菓子等を実際に置いて、公園にはおもちゃやお人形を置いたりして町を広げて、「お買い物に行って、お菓子を一つ買ってきて」「公園に猫ちゃんが居るからお迎えに行って」等お願いをして、お家から出発してお使いをして来てもらう等、実際に体を使って遊べるので、子供も夢中になって遊んでくれますのでとてもお勧めです。
その他にも、実際の地図を基に、近所の探索してみるのもいいと思います。「公園までどうやって行けばいいのかな?」「お野菜を買いに行こうか」等、目的地を決めて、地図を見ながら進む方向を確認することで、普段見なれた所も、2次元の地図と目の前の情景を照らし合わせることで、新鮮に感じられるのではないでしょうか。
まとめ
「空間認識力」は生まれつき、個人差はありますが、育つ環境によって大きく改善するといえます。お金をかけなくても普段の遊び等、ちょっとした工夫から色んな体験ができるますので、大人も一緒に遊び、子供の想像力を最大限に生かせるように温かく見守り、導いてあげることが重要です。
日々どの様に子供と接していいのか、どの様に遊べばいいのかお悩みの方に、この記事が少しでも役に立つことができればとても嬉しいです。
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