モンテッソーリ教育。あまり聞きなれない言葉ですが、実は子供の自発性を促す教育法として注目されています。
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目次
モンテッソーリ教育とは
イタリアの医師マリア・モンテッソーリによって確立された子供の知的水準を上げる教育方法です。子供を注意深く観察していたマリア・モンテッソーリは子供の知的好奇心が刺激されてそれに伴う行動が自発性のあるものでなければ意味をなさないことに気がつきます。
またマリア・モンテッソーリは子供の能力の獲得には能力別にさまざまな適齢期があることに気づきました。これを「敏感期」と名づけ、この敏感期に自発的に学ぶ方法としてそれぞれの学びに適した「教具」を使用することを考案するのです。
教具にはさまざまな形がありその教具を通して五感を刺激しながら感覚を身に付け同時にそれに伴う言語や数に対しての発達を促します。
5つの分野に分けられる「敏感期」
乳幼児は敏感期を経て日常生活から知的社会生活が送れる大人へと成長していきます。この敏感期は生まれて数ヶ月から始まり9歳ごろまで続くと言われています。敏感期に適した刺激を与えることによって脳内が活発に活動し神経細胞網が強固に作られるので、その後の学習教育や如いては社会人になってからの仕事への取り組み方にまで影響がでてくるのです。
運動の敏感期
0歳から始まる能力とは触ったり舐めたり徐々にハイハイをして座って歩いて、特に何かを考えてする行動ではなくても赤ちゃんは自分が生きていくための学びを日々しているのです。この時期は人間が日常生活を送るために大事な運動能力を育む期間として重要な時期です。
細部への敏感期
乳幼児は視覚的認識力が未熟なためにまずは触覚的認識を深めようとします。乳幼児に触ってはだめといくらいっても聞かないのはこの触覚的認識の衝動が止められないためなのです。こうした経験から徐々に触らなくても物を視覚的に認識できるようになるまでが細部への敏感期です。この時期には物を視覚的に認識できるように注意深く物を見るようになります。細部まで細かく認識するようになる能力が身に付くのです。
秩序への敏感期
やがて生後半年から3歳になるまでに身に付いていく感覚が秩序です。このころの子供の秩序と言えば大人が想像する強制的に枠にはめるといったニュアンスとは異なり、大まかに分類をするという行為をいいます。コップもグラスも湯呑もすべて飲むもの。そういった簡単な分類分けです。この分類分け=秩序という能力はとても重要で多少間違っていても見守り秩序づけて物事を見られるようになる能力の芽を摘まないよう心掛けたいです。
感覚の敏感期
細部を見る力と秩序への能力が高まってくるとたくさんのものを分類する感覚が身に付いていきます。この時期に見られるのが子供の質問攻撃です。「どうして」「何で」としつこいほど聞いてきますが、これは自分の中でどの分類に入れようかと一生懸命考えているので納得できるまで質問が続きます。
秩序を自分の中に作って分類して理解するということはまだ知識の浅い子供が安心感を得るための行為なのですが分類できないものを見つけると色々なことを紐づけて分類の糸口を探していきます。そうすることによって具体的なものからその意味を見出し意味で分類することを始めます。
意味とは抽象化されたものでこの抽象化されたものを表現する能力、言語や文字への学習へとつながっていきます。モンテッソーリ教育はこのころの学びを一番重要視しています。
言語の敏感期
感覚の敏感期を経て次に子供が始めるのが分類されたものごとを記号化していくことです。記号化することによってコミュニケーションを図り、自身が思考する能力を得ます。言語に関しての記号化で得られる能力が「聞く」「話す」「読む」「書く」という能力です。たくさん物事をインプットし自分の頭の中にできた思考を言葉で表現していきます。そうして次第に文字を覚え書いて表現できるようになっていきます。
数の敏感期
数字も記号の一つで数や量といった抽象的なものを記号化していく時期が言語の敏感期とともに始まります。数や量が順番に少なくなったり多くなったりするという秩序を知っていくことで数字を扱った作業、足したり引いたりといったことを覚えていきます。これは物事を論理的に考えられる脳の形成につながっていくのです。
文化の敏感期
こうして形成されてきた秩序の感性をもとに人や物と関わっていく時期が文化の敏感期です。あらゆるものごとへの興味が増していき積極的に関わりたいという欲求が出てきます。こうしていずれ人や物との関わりで自分という個性の確立を始め、社会性を身に付けて物事の社会での役割を理解をしていくようになります。
モンテッソーリ教育に必要な教具
モンテッソーリ教育には「教具」と呼ばれるカラフルな木材玩具が使われます。これはモンテッソーリの感覚教育法に基づく教材でモンテッソーリとその助手たちが開発しました。この教具は形・大きさ・手触り・重さや材質にこだわり子供たちの繊細な五感を刺激するよう作られています。
教具の種類
教具の種類はさまざまありますが、それぞれの敏感期にあった教具を使うことが大切です。
ここでは特に感覚の敏感期に使われる教具の種類を上げていきます。
・円柱さし
・茶色の階段
・色板
・音感ベル
・味覚ビン
・ピンク・タワー
・幾何学立体
などです。
これらが整然と並べられているのですが、これにも意味がありきちんと整理整頓されていることが秩序へとつながり誰もが使用できるものとして存在する理由となることまで考えられて作られています。
それぞれの教具に関してもただ単純に色がつけられ漠然とある訳ではなく、敏感期にある子供が容易に秩序づけできるように考えられています。教具の使い方は「比較して順番付けを行いそれらを分類作業する」ことです。この作業を自発的にやることが大切になります。
お得に入手するには
お得に入手するにはネット通販がおすすめです。
・「モンテママのたからもの」モンテッソーリ教具の教材をお手頃な価格で販売するショップ
・「Shop保育CAN 」学研のモンテッソー教具
手作りしてみましょう
手作りに向いているのは言語や数、文化に関しての教具です。
出典:http://blog.montemama.com/
・文字並べ
文字はパソコンで作って小分けになったボックスなどを利用するときれいに収納できますね。
出典:https://shop.gakken.co.jp/
・算数棒
算数棒は厚紙を赤と青に塗り分けて作れます。はじめの色をすべて統一することがポイントです。
出典:http://blogs.yahoo.co.jp/
・はめ込みパズル
段ボールなどで型をくり抜いて作ってみましょう。持ち手にこだわりたい場合は100円ショップに取っ手が売っているので活用するといいですね。
出典:http://blog.goo.ne.jp/
・着衣枠 蝶結び
木枠にリボンを縫い付けた布を押しピンで刺して出来上がりです。リボンの色を左右別々にして色をそろえるのがポイントです。
まとめ
まだまだ工夫次第で色々な教具が作れそうです。モンテッソーリ教育を取り入れて子供の心の安心感と将来の希望をつくる手助けができるとよいですね。
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